川崎・宮前3人死傷事故初公判 被告の女、起訴内容認める 「インコの方を見てしまった」

横浜地裁川崎支部

 川崎市宮前区で1月、助手席に置いた鳥かごのインコを触りながら脇見運転し、乗用車で自転車2台をはね、3人を死傷させたとして自動車運転処罰法違反(過失運転致死傷)の罪に問われた同区の無職の女(51)の初公判が15日、横浜地裁川崎支部(鈴木真理子裁判官)であった。被告は起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、被告が左手でインコを触り、右手のみでハンドルを操作し、「対向車線を走行していることや自転車に気付かず、自転車の女性をはねて歩道に乗り上げ、男児をはね飛ばし、女性を車底部に巻き込んで約20メートル引きずり、ようやく停止した」と指摘した。

 被告人質問で被告は、当時の状況について、触っていたインコが離れたため「どうしたのかなと思いインコの方を見てしまった」と答えた。被害者への思いを問われると「大変申し訳ありません」と謝罪した。

 起訴状などによると、被告は1月24日、助手席に置いた鳥かごの鳥を左手で触りながら脇見運転し、時速約45キロで進行した。自転車2台をはね、3人を死傷させた、とされる。

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