メッツのオルダーソン球団社長が退任へ アドバイザー職へ転身予定

日本時間9月16日、メッツはサンディ・オルダーソン球団社長が退任予定となっており、新たな球団社長の人選を進めていることを発表した。オルダーソンは新たな球団社長の人選に協力したあと、アドバイザー職に転身する予定だという。がんの闘病生活のため、2018年7月にメッツのGMを退任したオルダーソンだが、2020年オフにメッツを買収したスティーブ・コーエン・オーナーの要請に応じて球団社長としてメッツに復帰していた。

コーエン・オーナーは「サンディにチームに戻ってくるように頼んだのは、決められた期間で、ファン、パートナー、従業員のために我々の文化とこの象徴的なフランチャイズを復活させるという特定の任務のためだった。サンディはそれ以上のことをやってのけた。そして、我々は彼の後継者探しを開始した」とコメント。オルダーソンはビリー・エプラーGMの就任後、野球運営部門への影響力を弱めていたため、球団社長の交代がチームに与える影響はそれほど大きくないとみられている。

オルダーソンは現在74歳。もともとは2010年オフにGMとしてメッツに加わり、がんを患って2018年7月に退任するまでフロントオフィスのリーダー的役割を担った。がんを克服し、コーエン・オーナーのもとで球団社長としてメッツに復帰したあとは、ジャレッド・ポーター、ザック・スコットとGMの不祥事が相次いだため、一時的にフロントオフィスのリーダーを務めたものの、エプラーGMの就任後は野球運営部門以外の役割が中心に。オルダーソンは「私個人にとっても、チームにとっても、この移行は適切な時期だと思う。新しい役割でチームを手助けできるのを楽しみにしている」と語っている。

オルダーソンは1988~1990年にリーグ3連覇(1989年はワールドシリーズ制覇)を成し遂げたアスレチックスの黄金期を築いた人物として知られており、「マネーボール」で有名なビリー・ビーンのメンターとしても有名だ。メッツの球団社長はオルダーソンが7人目。今後は8人目に相応しい人物を探していくことになる。

© MLB Advanced Media, LP.