ヒスイを「県の石」に 知事に「指定」提言 利活用、発信も要望 県検討委

 有識者による「翡翠(ひすい)の『県の石』指定に係る検討委員会」は16日、検討結果をまとめた報告書を花角英世知事に提出し、ヒスイを「県の石」に指定するよう提言した。同日、小熊博史座長(長岡市立科学博物館館長)が県庁を訪ね、提言を盛り込んだ報告書を手渡した。

花角知事に報告書を提出した小熊座長(左、県庁で)

 「県の石」指定をめぐっては、ヒスイの産地として知られる糸魚川市内のNPOや商工会議所などがつくる「翡翠を新潟県の石にする会」が4万2892筆の賛同署名を集め、県議会2月定例会に請願を提出。全会一致で採択された。
 これを受けて設置された検討委では、「翡翠文化(考古学)」「岩石学・地質学」「環境(保護)」「教育・研究」「観光」「情報発信」の各分野の専門家を委員に迎えて検討。その結果、「新潟県のヒスイは、独自性が高く、新潟県を代表する石」「今後多くの展開が期待できる」「指定することがふさわしい」などと結論付けた。
 報告書には提言の他、ヒスイの現況や環境保全の取り組み、指定後の利活用などについてもまとめた。小熊座長は「ヒスイを新潟県の石に指定していただき、効果的かつ積極的に情報発信していただきたい」と求めた。
 報告書を受け取った花角知事は、「提言を踏まえ、これから(県の石に)指定する手続きに入っていきたい」と前向きな姿勢を示した。
 報告書の内容は、県ホームページで公開されている。

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