日光の自然、歴史的資産を評価 G7閣僚会合 知事「この上ない喜び」【動画】

日光市でG7閣僚会合の初開催が決まり、共同記者会見を行った福田知事(左)と粉川市長=16日午後5時35分、県庁

 政府は16日、来年5月の広島市での先進7カ国首脳会議(G7サミット)に伴う閣僚会合のうち、男女共同参画・女性活躍担当相会合を日光市で開催することを決めた。福田富一(ふくだとみかず)知事と粉川昭一(こなかわしょういち)日光市長は同日、県庁で記者会見し、福田知事は「待ち望んだ知らせが届き、この上ない喜び」、粉川市長は「会合に関わる皆さまを心から歓迎したい」と語り、成功に向け準備を進める考えを示した。

 小倉将信(おぐらまさのぶ)男女共同参画担当相は同日の閣議後会見で、同市での開催について「首都圏からのアクセスに優れ、風光明媚(ふうこうめいび)な自然景観、世界的にも有名な文化的、歴史的資産などを有し、素晴らしい環境の中で充実した会議が開催できると考えている」と述べた。

 同市には世界遺産「日光の社寺」やラムサール条約湿地「奥日光の湿原」があるほか、明治から昭和にかけて欧米各国の大使館などが立ち並び国際的避暑地としてにぎわったことなどが選定理由になったとみられる。 

 福田知事は「地域経済の活性化や観光需要の回復が期待できる。(本県の)魅力実力を国内外に発信し、その効果を県全体に波及させたい」と意欲を見せた。男女共同参画分野が日本で初開催となることについては「世界的に問題となっており、時代にマッチした課題」と歓迎した。

 粉川市長は「魅力ある日光市を世界へPRできる絶好の機会」と捉え、新型コロナウイルス禍で落ち込む訪日外国人客の回復や市の活性化に期待を寄せた。「さまざまな事業を通じ、国際感覚豊かな人材育成につなげたい」と強調した。

 主会場は奥日光の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」を想定している。開催時期は未定で、詳細が決まり次第、国から提示される見通し。今後は内閣府と協議し、受け入れ態勢の整備などに取り組む。

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