「149年間ありがとう」 那須塩原の2小学校で最後の運動会

閉校前最後の運動会に向け、ダンスの練習をする大貫小の児童たち

 【那須塩原】本年度末で閉校する大貫小、横林小で17日、最後の運動会が開かれる。全校児童20人以下の両校は児童や保護者以外の卒業生や地域住民も一緒に楽しめるようにと、全員参加型のクイズなどの種目をプログラムに追加。関係者は「支えてくれた地域への感謝を伝えたい」と願っている。

 両校は1874(明治7)年に開校。少子化に伴う児童数減で、2012年に学区外からも通学可能な小規模特認校となった。現在の児童数は大貫小が16人で横林小が13人。関谷小、箒根中と統合して新設される義務教育学校「箒根学園」は来年4月に開校する。

 大貫小の運動会スローガンは「歴史を拓(ひら)け!仲間とつなごう絆のバトン」。当日は午前9時から通常の運動会を行った後、午後1時半から「地域運動会」を開き、「大貫小学校ウルトラクイズ」と小型無人機ドローンを使った人文字の記念撮影を行う。

 運動会代表委員会の委員長を務める6年幸西野々花(こうにしののか)さん(12)は「大貫小として最後の運動会なので、少ない人数でも全員できびきび動いて成功させたい」と意気込む。室井壮夫(むろいたけお)校長(54)は「これで最後という寂しさはあるが、卒業生や地域の人たちにとっても、いい思い出になってほしい」と願う。

 横林小の運動会スローガンは「149年間ありがとう!みんなの思いを胸に最後まで駆け抜けろ!」。午前9時に始まる20種目のプログラムの中には、地域住民も参加できる「横小○×クイズ」「ボール回しリレー」「綱引き」などを盛り込んだ。染谷武彦(そめやたけひこ)校長(56)は「少しでも盛大な運動会にするために、多くの方に足を運んでもらえたら」と話した。

© 株式会社下野新聞社