<金口木舌>引き継ぎたい「しまくとぅば」

 ボリビアの県系人移住地コロニア・オキナワで8月に旧盆最終日のウークイが行われた。沖縄の旧盆料理をそろえ、ウチカビを燃やして先祖を見送った。遠く離れた異国でも沖縄の伝統が継承される

▼県内各地では、地域の自然や文化を子どもたちに伝える講座が開かれる。伊平屋村では島の探索教室を実施して歴史などを学んだ。参加した子どもたちは島の魅力を再発見し、深く知りたいと感じたようだ

▼伝統や歴史、文化などは普段から接して伝えないと、いつか忘れ去られる。それは言葉も同じ。地域のしまくとぅばに触れているか、どれだけ話しているか改めて考えてみる

▼県の2021年度の調査によると、しまくとぅばを「あいさつ程度以上使う」と回答した割合は3割を切り、過去最低を更新した。話し手と接する機会が減ったことなどが要因という

▼9月18日は「しまくとぅばの日」。しまくとぅばで身近な人との会話を楽しんではどうだろうか。日々の暮らしの中で使い親しむことで、しまくとぅばはいつまでも引き継がれるはずだ。

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