全国屈指の集客力を誇る神奈川県鎌倉、藤沢両市の海水浴場は今夏、来場者数で明暗が分かれた。3年ぶりに開設された鎌倉市内の三つの海水浴場の来場者数は27万7千人で、記録が残る1963(昭和38)年以降過去最少を記録。一方、藤沢市内3海水浴場は新型コロナウイルス禍前の8割近くに達するなど回復傾向が鮮明になった。
鎌倉市内3海水浴場(材木座、由比ガ浜、腰越)の来場者は27万7千人で、コロナ禍前の2019年から約2割減った。市内の海水浴客は年々減少が続いており、3年ぶりの開設も「減少傾向の歯止め」に一役買うことはなかった。
地元の市民が多く訪れるという材木座と腰越の両海水浴場は19年に比べそれぞれ25.5%、70.8%増えたが、全来場者数の8割を占める由比ガ浜は3割近く減った。
市観光課は「天候には恵まれたが、遠方からの来場者が多い由比ガ浜はコロナの影響もあり客足が伸びなかったのではないか」としている。