〈台風14号〉20日未明から最接近 糸魚川市は自主避難所 猛烈な風、高波に警戒

 大型の台風14号は20日未明から朝にかけて、県内に最も接近するとみられる。上越地域でも19日、各交通機関の運休や学校の臨時休校などを決めるなど、各地で影響が出ている。
 台風14号は20日にかけて本州付近を東北へ進み、同日夜までに日本の東で温帯低気圧に変わる見込み。県内では20日明け方から昼前にかけて非常に強い風の吹くところがあり、海上では同日明け方から昼過ぎにかけて大しけとなるとみられる。
 20日に上越で予想される最大風速(最大瞬間風速)は、陸上で20メートル(35メートル)、海上で28メートル(40メートル)、予想される波の高さは6メートルでうねりを伴い、20日午後6時までに予想される24時間降水量は150ミリ。19日はフェーン現象により上越地域は35度以上の猛暑日となったが、20日は最高気温が前日から15度以上下がる地点もあるとして、農作物や体調管理にも注意を呼び掛けている。

◇上越市と糸魚川市 警戒本部を設置 全小中学校は臨時休校
 台風の接近に伴い災害発生の恐れがあるとして、上越市と糸魚川市は19日、警戒本部を設置。上越市は野口和広副市長、糸魚川市は井川賢一副市長が本部長。このうち糸魚川市は市民体育館など市内3カ所に自主避難所を開設。同午後5時現在、糸魚川市民総合体育館に2世帯3人、青海生涯学習センターに2世帯5人が自主避難した。能生生涯学習センターは0人。
 また、両市は20日、市内の全小中学校(糸魚川市は特別支援学校も)を臨時休校することを決定。上越市ではこれに加え、保育園の登園自粛を呼び掛ける他、放課後児童クラブは受け入れを行う。糸魚川市は開設しない。妙高市は、小中学校の始業を2時間遅らせる。
 この他、糸魚川市の主な施設では、いずれも倒木の恐れなどもあるため、ヒーリングガーデンたかなみ(高浪の池)、グリーンメッセ能生、大平やすらぎ館が20日、臨時休業する。各自治体では、不要不急の外出を控え、自宅などでの安全確保を呼び掛けている。

◇各鉄道や船など運休想定や欠航
 JR東日本管内では20日、大糸線が始発から信濃大町―南小谷間で運転を見合わせる他、信越本線、北陸新幹線も台風の影響で運休となる恐れがあるとしている。えちごトキめき鉄道、北越急行は通常通りの運行予定。佐渡汽船は直江津―小木航路のジェットフォイルを全便欠航を決めた。

© 株式会社上越タイムス社