ジャイアンツのスコット・ハリスGMがタイガース編成本部長に就任

日本時間9月20日、タイガースはジャイアンツのスコット・ハリスGMを編成本部長として採用したことを発表した。タイガースは8月にアル・アビラGMを解任し、フロントオフィスのリーダーが不在となっていたが、ハリスが編成本部長としてその穴を埋めることになる。タイガースは2014年を最後にポストシーズンの舞台から遠ざかっており、今季マリナーズとフィリーズがポストシーズンに進出した場合、エンゼルスと並んで最もポストシーズンから遠ざかっているチームとなる。

ハリスは2019年11月にジャイアンツのフロントオフィスに加わり、ファーハン・ザイディ編成本部長のもとでGMを務めていた人物である。ジャイアンツはハリス加入後の最初の2シーズンで136勝86敗、勝率.613の好成績をマーク。これは同期間メジャー3位の数字だった。ジャイアンツのフロントオフィスに加入する前はカブスのフロントオフィスで7シーズンを過ごしており、2016年にはGM補佐として球団108年ぶりのワールドシリーズ制覇に貢献。こうした手腕を次はタイガースで発揮することになった。

チーム再建を進めていたタイガースは、A・J・ヒンチ監督のもとで昨年5月以降を69勝66敗と勝ち越したこともあり、今季はFA市場でハビアー・バイエズとエドゥアルド・ロドリゲスを獲得して戦力を強化。ドラフト全体1位指名選手であるケーシー・マイズやスペンサー・トーケルソンといった若手選手の成長も加われば、決してレベルの高くないアメリカン・リーグ中部地区で上位を争えるのではないかと期待する声もあった。ところが、大型補強は思うような成果を得られず、期待の若手選手たちも軒並み伸び悩んでいる状況。早々にポストシーズン争いから脱落し、アビラGMの解任という結果につながった。

カブスやジャイアンツの躍進に貢献してきたハリスだが、フロントオフィスのリーダーを務めるのは今回が初めて。低迷が続くチームをどのように立て直していくのか、その手腕には大きな期待がかかっている。

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