長崎県内の最低賃金853円 10月8日から適用

 長崎労働局はこのほど、県内の最低賃金(時給)を前年度比32円増の853円にすると発表した。引き上げ額は時給で示すようになった2002年度以降最大。10月8日から適用される。
 長崎地方最低賃金審議会が8月、32円引き上げを答申。労働団体から「物価の上昇を考慮すると引き上げ幅は不十分」との異議申し立てが1件あったが、審議会は同30日、答申が適当との意見を出し、労働局長が決定した。
 本県の最低賃金は、地方審の答申時点では青森、宮崎など9県と並び全国で最も低い額。最高額は東京都の1072円で、差額は219円となり、これまでより2円縮まった。
 労働局は最低賃金の改正とともに、賃金の引き上げを図る県内の中小企業や小規模事業者へ、設備投資などを支援する「業務改善助成金」の活用も呼びかけている。


© 株式会社長崎新聞社