UIターン就職で連携協定 長崎県と久留米大 九州の大学とは初

UIターン就職連携協定を締結した大石知事(右)と内村学長=福岡県久留米市、久留米大旭町キャンパス

 長崎県はこのほど、県外学生の県内就職促進を目指し、久留米大(福岡県久留米市)とUIターン就職連携協定を締結した。県内企業の情報提供や学生への周知、就職関連のイベント開催などで相互に協力・連携。本県から同大に進学した学生を中心に県内への就職促進を図る。県が九州内の大学とUIターン就職に関する連携協定を結んだのは初めて。
 本県では大学などへの進学者の約6割が県外に進学。県が把握する範囲では、県外の大学などを卒業し県内に戻るのは2割程度にとどまるという。本県の高校卒業者の県外進学先は福岡県が最多で、県は2019年、福岡市内にUIターン就職支援の拠点を設け、大学や学生との関係づくりを進めてきた。
 久留米大は九州の県と同様の協定を結ぶのは4例目。同大によると例年、本県から90人前後が入学。22年3月卒の本県出身者で就職した82人のうち、本県で就職したのは19人だった。
 協定調印式は久留米大であり、大石賢吾知事と内村直尚学長が出席。大石知事は、半導体や航空機関連など新たな産業の創出・育成や情報系企業の誘致も進んでいるとし、「働く場所、暮らす場所として選んでもらえるよう、しっかりサポートする」と述べた。内村学長は「長崎県内の就職情報の周知や各種イベント開催など、具体的な支援を展開していく」とした。
 県と同大は連携協定に基づき、学生と企業との交流会実施やインターンシップ受け入れ支援などで協力する。


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