県農林漁業近代化表彰 5団体選ぶ 先進的な技術や経営で発展貢献

岡山県庁

 先進的な技術や経営で農林漁業の発展に貢献している岡山県内の団体を顕彰する2022年度の「県農林漁業近代化表彰」(県、山陽新聞社主催)が20日発表され、5団体が選ばれた。

 部門の内訳は農産、園芸が各2団体、水産が1団体。畜産、林産は該当がなかった。3県民局から推薦された7団体を農林水産関係者ら17人が審査した。表彰式は11月25日に岡山市内で開かれる。新型コロナウイルスの影響で式の開催は3年ぶりとなる。

 同表彰は1961年度に始まり、受賞は今回で310団体となる。各団体には農林水産大臣賞も贈られる。

 各団体の業績は次の通り。(かっこ内の氏名は代表者、敬称略)

 【農産】農事組合法人大明神組合(吉備中央町吉川、難波健志、19戸)=中山間地域で餅の製造・販売、和牛放牧による農地管理の効率化などにより安定した収益を確保。雇用創出や農地の荒廃防止にも貢献している。

 農事組合法人矢掛スマートアグリ(矢掛町里山田、岸野栄治、6戸)=主食用米や飼料用米の生産でスマート農業技術を導入するなどし、少人数での効率的な経営を展開。後継者の確保にも配慮しながら持続的な農業経営を進める。

 【園芸】グリーン・プラネット尾崎(岡山市東区草ケ部、尾崎勝彦、1戸)=花苗などの生産・販売で障害者の就労継続支援事業所と連携し、障害者の就労先確保に取り組む。ホームセンターとの継続的な取引で経営の安定化を図る。

 秦果樹生産出荷組合(総社市秦、山下雅章、39戸)=ブドウ生産現場の課題解決を図る若手チームを組織し、新規就農者の確保や技術の伝承に取り組む。消費者のニーズに応じた品種の導入などに努め、高単価販売を実現する。

 【水産】旭川南部漁業協同組合(岡山市北区建部町福渡、花岡栄太郎、577人)=2019年に県内で初めて内水面の漁協による合併を行い、財政基盤の強化や経営の効率化を図った。アユ産卵場の整備などに取り組む。

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