東北大雨 被災地の力に 奥島さん(宮商)ら募金活動

募金活動に取り組んだ宮崎商業高の3年生。左から的場華奈さん、鈴木心彩さん、奥島蔵之介さん、長友里沙さん、斉藤風雅さん

 被災地の力になりたい―。宮崎市・宮崎商業高3年の奥島蔵之介さん(17)は、被災地支援に役立ててもらおうと同級生4人と共に募金活動を行った。集まった寄付金は東北の大雨災害の支援費用に充てられる。
 8月にテレビのニュース番組で大雨災害により被害を受けた東北地方の映像が目に飛び込んできた。「慣れ親しんだ居場所が突然失われる悲しみ」に心から同情した。その後、広島原爆パネル展のボランティアに参加し、そこで見聞きした当時の悲惨さに胸が締め付けられた。
 その日から自分にできることを模索。担任の教諭に相談し助言を受け、宮崎市社会福祉協議会(厚地安会長)に連絡。募金場所の紹介や許可証の提出などアドバイスを受けた。
 書類の手続きなど慣れない準備には苦戦したが、声をかけると学校の友人の的場華奈さん(18)、鈴木心彩(ここあ)さん(18)、長友里沙さん(18)、斉藤風雅さん(17)が賛同してくれた。
 夏休みを利用し、ポスターや募金箱なども約3週間かけて作製。同市の宮交シティで今月初旬に実施した。友人らと呼びかけ続け、同施設による館内放送での協力もあり、子連れや高齢者などが次々に足を運んだ。「同じ学校のOBとして応援してるよ」という声にも勇気づけられた。
 2日間で5万3965円の義援金が集まり、宮崎市共同募金委員会に寄付。今後は県共同募金会を通して、東北の被災地に全額送金されるという。
 「協力してくださった皆さんに感謝を伝えたい」と奥島さん。「一人でも多くの人の気持ちが楽になれば。今後も被災地や地域の困り事に寄り添い続けたい」と話した。

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