商業地 2年ぶり上昇 アフターコロナに期待感 地価調査 広島県内421か所

20日、広島県は、土地取引の基準となる地価調査の結果を公表しました。商業地は、アフターコロナへの先行き期待感から2年ぶりの上昇となりました。

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調査は、ことし7月時点で県内421か所を対象に実施されました。

それによりますと、県全体の平均変動率は、▽住宅地が都心部で地価が上昇したものの、島しょ部や中山間地で高齢化や人口減少で下落が続き、3年連続の下落となりました。

一方、▽商業地は外出制限がなくなるなど、アフターコロナへの先行き期待感から2年ぶりの上昇となりました。

住宅地の最高は、広島市中区白島中町の1平方メートル当たり44万5000円です。都市部に近く、利便性が高いとして15年連続トップとなりました。

商業地の最高は、広島市中区本通の1平方メートル当たり315万円で、37年連続の1位でした。

また、住宅地で上昇率が最大だったのは、広島市佐伯区五月が丘3丁目で7パーセント。要因として大型商業施設「ジ アウトレット広島」の出店による利便性の向上、五月丘団地のメインストリート沿いに整備されるアストラムライン延伸計画への期待感などを挙げています。

また、商業地で上昇率が最大だったのは…。

末川 徹 記者
「JR広島駅降りてすぐそばの駅前大橋です。橋の中央部分、今後、広島電鉄がこの場所を走って、さらには高架で乗り入れる計画があります」

「その期待感なのか、あちらの地点、県内の商業地で上昇率最大となりました」

商業地では、広島市南区京橋町で7.9パーセント。広島駅ビルの建て替えや広電の駅前大橋ルート整備でオフィスやホテルの需要が高まっていることなどが要因としています。

地価評価を担当した仁王頭 毅 不動産鑑定士は、「コロナ禍の状況も徐々に薄まってきている。今後、経済が悪化しない限り、地価は上昇傾向が続くと予測している」とコメントしています。

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