台風14号 東備地域で3人負傷 冠水や倒木 施設休業相次ぐ

台風最接近と満潮の時刻がほぼ重なり、水が入り込んだ道路=19日午後7時3分、備前市日生町日生(画像の一部を加工しています)

 日本列島を縦断した台風14号は、東備地域にも影響を及ぼし、18日から19日にかけて暴風と大雨に見舞われた。3人の負傷者が出て、避難所に一時身を寄せる人も。沿岸部では道路が一部冠水し、各地で倒木や通行止め、店舗や施設の休業、停電が相次いだ。

 台風通過前後には、備前、瀬戸内市に強風、波浪、高潮の各警報、赤磐市と吉備中央町には暴風警報が出された。各市町は職員を集めて警戒を強化し、情報収集や現場確認などに追われた。

 負傷した3人のうち、瀬戸内市の80代女性は強風にあおられ転倒し搬送された。備前市では60代男性がシャッター修理中に脚立から落ちて頭に軽いけが。店舗の看板が落下したことによる負傷者も出た。

 19日夜の台風最接近と満潮の時刻がほぼ重なり、備前市日生町の国道250号では道路に水が入り込み、車がしぶきをあげながら慎重に進んでいた。沿岸部の備前、瀬戸内市は、5段階の警戒レベルで2番目に高い「避難指示」を出し、一部住民が避難所で過ごした。

 各市町には、倒木や看板落下のほか、カーブミラーや街路灯が折れたとの報告が複数件寄せられた。瀬戸内市の邑久小体育館では扉が外れるなどの被害が出た。停電や電線からの火花発生も各地で目立ったという。

 道路関係では、岡山ブルーライン(備前市蕃山―岡山市東区君津)で風速が規制値を超えたため、瀬戸内市を含む区間で一時通行止めとなった。

 店舗や公共施設も軒並み休業、休館となった。赤磐市のおかやまフォレストパークドイツの森、瀬戸内市の牛窓オリーブ園が臨時休園となり、赤磐市のゆめタウン山陽は臨時休業。駐車場はがらんとし、入り口前のお知らせで初めて休業を知る客もいた。

台風の影響で臨時休業した「ゆめタウン山陽」。駐車場はがらんとしていた=19日午後1時14分

© 株式会社山陽新聞社