静岡県熱海市の土石流の起点にあった盛り土の造成をめぐり、熱海市議会は前の土地所有者がウソの証言をしていたとして偽証罪での告発を検討していましたが、9月20日、告発しないことを決定しました。
2022年5月、熱海市議会百条委員会の証人尋問の場で、盛り土の土地の前所有者は施工業者から報酬を受け取っていないと証言。しかし、2011年に静岡県が作成した公文書の中では、前所有者自ら報酬の受理を認めていた事が明るみになり、市議会は偽証罪での告発を検討していました。
これについて20日に開かれた百条委員会小委員会は告発しないことを決定しました。理由については、公文書について県の担当者に確認した結果、偽証の証拠として不十分だったこと、偽証かどうかの調査は本来の百条委の趣旨から外れていることなどを挙げました。
<百条委 稲村千尋委員長>
「百条委員会は、熱海市役所の事務に関することを調査するのがメインですので、それ以上のことは警察がしっかり調べているので、百条委員会は範囲外で警察の範疇になるのかなと」
百条委員会では今後、偽証に関する調査は行わない方針です。