ついにこの日が…畠山重忠の最期、深谷市民ら見届け 「鎌倉殿の13人」イベント 俳優らのトークに笑いも

パブリックビューイング後に再びトークをする俳優3人ら=深谷市民文化会館大ホール

 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する埼玉県深谷市畠山で生まれた武将、畠山重忠の最後のシーンが18日に放送された。同日、重忠と同じく北条一族と関わりのある役を演じた俳優3人によるスペシャルトークとパブリックビューイングが同市民文化会館大ホールで開催された。放送後、畠山重忠を演じた中川大志さんがビデオで「引き続き、鎌倉殿の13人を楽しんでください。大河ドラマで別の時代で歴史上の誰かに生まれ代わるその日を夢みて精進したい」とメッセージを送り、会場から拍手が送られた。

 トークショーに登場したのは、頼朝の異母弟・阿野全成役の新納慎也さん、時政とりくの娘婿・平賀朝雅役の山中崇さん、時政の娘あきを妻にした稲毛重成役の村上誠基さん。「鎌倉という政権」について触れた3人は「関係性を強化するため結婚をしていったのに、もめるのは不思議」と話していた。「中川大志さんは馬を担いで、崖を下りられますかね」という会話も飛び出した。役者の一人が「無理だと思う」と返すと会場から笑いを誘っていた。

 18日の36回目放送は重忠の名場面ともいえる時政と重忠が対立する「畠山重忠の乱」が描かれた。ビデオメッセージで、中川さんは「誰よりも武士らしく思う存分生きた畠山重忠は今夜、天に召された。ついにこの日が来てしまった」と伝えた。大河ドラマ4度目の出演で、初日からクランクインしたのは初めての経験。「それがすごくうれしかった」と1年以上前から行ってきた撮影を振り返った。撮影は過酷で壮絶。「パンチ一発一発に義時への思いを込めることができた」と「坂東武士の鑑(かがみ)」とされる重忠を演じ切った。

 所沢市の岡本由美子さん(41)は「重い内容だったけど、戦いの時は武士の鑑と言われているように男らしく正々堂々と戦っていて感動しました」。毎回ハラハラ、ドキドキしながら一人で放送を見ている群馬県桐生市の会社員、新井芳侍(よしひと)さん(38)も「パブリックビューイングは皆さんと笑ったり、息を飲んだりリアルタイムを感じられた。ますます目が離せなくなりました」と話していた。

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