長崎市ごみ処理施設「東工場」整備 三菱重グループが受注 2026年稼働予定

2026年4月に稼働開始予定の長崎市新東工場のイメージ図(三菱重工業提供)

 老朽化に伴い長崎市戸石町の市ごみ処理焼却施設「東工場」を現地で建て替える整備運営事業で、三菱重工業は20日、グループ会社の三菱重工環境・化学エンジニアリング(MHIEC、横浜市)が総額275億9千万円(税抜き)で受注したと発表した。新しい東工場は2026年4月に稼働開始予定。
 現在の東工場は1988年に稼働開始。三菱重工が設計・施行した。新しい東工場では1日105トンを処理できるストーカ式焼却炉2基を新設。長崎市は設計から施工、運営まで一括して委託するDBO方式を採用し、MHIECが施設の建設と稼働開始から20年間の運営業務を受託。市内企業5社と連携する方針。
 最新の一般廃棄物処理技術を導入し、二酸化炭素(CO2)排出量削減による環境負荷低減や高効率の発電を実現。処理過程で発生する熱エネルギーの余熱利用として、近接する長崎東公園コミュニティ施設(戸石町)に高温水を供給する。さらに、災害時も電力の継続需給が可能なため、地域のエネルギーセンターとしての役割も担う。
 施設屋上には植栽花壇スペースを設け、地球温暖化対策の緑化を推進する。2050年までの脱炭素社会実現を目指す同市の「ゼロカーボンシティ長崎」の推進に寄与する方針。


© 株式会社長崎新聞社