望む医療や介護 考えるきっかけに 佐世保市『知っとってノート』制作 

万が一に備え、体の状況や望む医療・介護の内容などを記す「佐世保市『知っとってノート』」

 長崎県佐世保市は、自分の体の状態や、もしもの場合に望む医療・介護の内容などを記す「佐世保市『知っとってノート』」を制作した。市役所や地域包括支援センターなどで無料配布している。
 万が一に備え、自分が望む医療やケアを前もって考えたり、家族らと話し合ったりする「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」=人生会議=の啓発が目的。今月から配布を始めた。市のオリジナルで、「介護予防手帳」と「エンディングノート」が一緒に。ファイルなので差し替えも自由にできる。

今月から配布を開始した「佐世保市『知っとってノート』」=佐世保市役所

 「介護予防手帳」では、趣味や体の状態などを記入する欄や、加齢に伴い心と体の活力が衰えた状態「フレイル」の解説、予防方法の紹介などもあり、目標を立てて健康長寿を目指すような内容となっている。「エンディングノート」には家族構成や資産に加え、望む介護や延命治療、葬儀の内容などを記入。生い立ちを書く年表には佐世保の歴史も添えられ、楽しみながら書けるよう工夫されている。
 担当者は「構えずに気軽に手に取って自分の今後を考えるきっかけや、家族とのコミュニケーションツールの一つとして活用してもらえたら」と話している。
 「佐世保市在宅医療介護連携ウェブサイト『かっちぇて』」でダウンロードもできる。問い合わせは市長寿社会課または医療政策課(電0956.24.1111)。 


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