「あの熱気をもう一度…」 ダンスの登竜門「ルフロン杯」22年ぶりに復活 川崎で10月開催

ダンスコンテスト「ルフロン杯」の実行委員長を務め、開催準備を進める石川さん=川崎市川崎区内

 若手ダンサーの登竜門として2000年まで行われていたダンスコンテスト「LeFRONT(ルフロン)杯」が10月22日、JR川崎駅前で開催され、22年ぶりに復活する。ダンスカルチャーが盛り上がる中、若者らに新たな舞台を用意し、ダンスの魅力を発信する。

 「当時は、めちゃくちゃ盛り上がった。あの熱気をもう一度感じたい」

 こう話すのは、実行委員長を務める石川勝之さん(41)=川崎市中原区。自身も22年前の最後の大会にチームで出場して優勝し、MVPに輝いた。現在は日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部長として競技振興に注力しており、「インパクトのある大会にしたい」と意気込む。

 当時も今回と同様に同駅前の商業施設「川崎ルフロン」で開催された。ライバルだけでなく、買い物客らが足を止めてパフォーマンスに見入ったという。ダンスコンテストはまだ珍しく、観客の熱気を間近で感じながら腕を試せる舞台は、地元の若手ダンサーにとって憧れでもあり、人気グループ「EXILE(エグザイル)」の松本利夫さんらも出場した。石川さんは「ダンスでのし上がろうとする若者たちの目標だった」と振り返る。

 ルフロン杯の復活は、石川さんらダンス関係者と若者文化の発信に取り組む同市が手を組んで実現した。ブレイキンが24年のパリ五輪の正式種目となるなどダンスカルチャーが盛り上がりを見せる中、川崎からもダンスの魅力を発信する。

 石川さんは「多くの人に過去のストーリーも含めて知ってもらい、かつてのように目標となる大会に育てたい」と見据える。アンバサダーを務めるEXILEの松本さんは「ダンスの楽しさ、素晴らしさを多くの人に伝えられるよう心躍る大会にしたい」とコメントしている。

 9月30日まで出場者を募集している。小学生以上のグループで、参加費1人3500円。応募は大会ホームページから。問い合わせは、実行委員会電話044(201)7188。

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