前国家公安委員長の二之湯氏、叙勲など辞退へ「安倍氏銃撃、何らかの形でけじめ付ける」

インタビューに応じた二之湯智前国家公安委員長

 今年夏に参院議員を引退した二之湯智前国家公安委員長が21日までに京都新聞社のインタビューに応じ、安倍晋三元首相が7月の参院選演説中に奈良市内で銃撃され死亡した当時の国家公安委員長として責任を取る形で、叙勲など今後見込まれる国からの各種表彰を辞退する考えを示した。

 二之湯氏は「警察庁長官や奈良県警本部長が国民に分かる形で責任を取った。私も何らかの形でけじめを付ける必要があり、安倍さんに対する弔意を示すためにも表彰を辞退する」と語った。また、参院議員在職15年以上に与えられる「功労議員表彰」も既に辞退したことを明らかにした。

 一方、27日に日本武道館で行われる安倍元首相の国葬には出席するとし、「安倍さんの霊前で手を合わせたい」と述べた。

 二之湯氏は京都選挙区選出の参院議員を3期18年にわたり務めた。第1次岸田文雄内閣で国家公安委員長として初入閣。8月の大臣退任会見では安倍元首相が銃撃された事件について「一生背負って非常に責任を感じることになる」と語っていた。

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