ブドウに憧れて移住 開いたそば店が瞬く間に人気に!

ブドウ畑が広がり、遠くの美しい山並みを望める丘に一軒の人気そば店があります。「naritaya」(ナリタヤ)がオープンしたのはコロナ禍の2021年3月。営んでいるのは2020年に東京から移住してきたご夫妻です。

そばを打つのは成田和仁さん。「そば打ち教室に5年通っただけで上手ではない」と謙遜しますが、長野、東京、京都などの名店を巡って研究してきた腕前には、芸能界のそば王・DEEN池森さんからも「お見事」の声が。

黒松内町産の奈川在来種を自家製粉した蕎麦は、のど越しを重視して、細く長めに仕上げています。北海道産の磯のりの香りが、そばの香りと絶妙に引き立て合う海苔せいろや、池森さんも初めて見たという「ドライカレーをそばつゆに溶かしながら楽しむ」つけ麺も大人気。

海苔せいろ

平日は30食、土日は40食しか打たないこともあり、早ければ昼頃には完売しますが、naritayaのそばを食べたいという思いから、ブドウ畑の中のこのお蕎麦屋さんに多くの人が訪れます。
店主の成田真奈美さんが仁木に移住を決めた理由は、そばだけではなく「ワイン」。2年前から町内で30アールの畑を持ち、リースリングやピノ・グリなど、5種の白ワイン用ブドウを育てています。

通常、ブドウが収穫できるのは、苗木を植えてから3年以上が必要ですが、去年奇跡的に数十キロのブドウを収穫。近くにあるワイナリーで初めての醸造に挑みました。使ったのは「野生酵母」。そして出来がったのがわずか116本の白ワイン。

実は、そばだけではなくワインにも造詣が深い池森さん。ファーストビンテージを味わいますが、一口飲んで品種や特徴を言い当てます。そばと地元産ワインのマリアージュを堪能できるnaritayaに感激し、「プライベートで必ず来ます」と約束しました。
店舗2階には2人が宿泊できる部屋が2つあり、ディナーメニューでは、そばがきとワインの組み合わせなども楽しめます。そばでもワインでも、そしてその組み合わせも楽しめるnaritaya。ブドウ畑の中に幸せな時間を演出しています。

■naritaya
住所:仁木町旭台257
電話:0135-32-3877
営業時間:11:30~14:30 そばが無くなり次第終了
定休日:火曜・水曜 その他不定休あり
(2022年9月24日放送 テレビ北海道「北海道そば巡り合い旅」で取材させていただきました)

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