ロシアの有人宇宙船「ソユーズMS-22」打ち上げ 約3時間でISSへ到着

【▲ 有人宇宙船「ソユーズMS-22」を搭載して打ち上げられた「ソユーズ2.1a」ロケット(Credit: NASA/Bill Ingalls)】

ロシアの国営宇宙企業ロスコスモスは日本時間9月21日夜、「ソユーズ2.1a」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた有人宇宙船「ソユーズMS-22 “K・E・ツィオルコフスキー”」は無事軌道へ投入され、国際宇宙ステーション(ISS)に到着したことが、ロスコスモスやアメリカ航空宇宙局(NASA)から発表されています。

打ち上げに関する情報は以下の通りです。

■ソユーズ2.1a(ソユーズMS-22、68S)

打ち上げ日時:日本時間2022年9月21日22時54分【成功】
発射場:バイコヌール宇宙基地(カザフスタン)
ペイロード:有人宇宙船「ソユーズMS-22 “K・E・ツィオルコフスキー”」

ソユーズMS-22にはロスコスモスのセルゲイ・プロコピエフ(Sergey Prokopiev)宇宙飛行士ドミトリー・ペテリン(Dmitry Petelin)宇宙飛行士、NASAのフランク・ルビオ(Frank Rubio)宇宙飛行士が搭乗しました。3名はISSに約6か月間滞在する予定です。

2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻以降、宇宙分野でも欧米とロシアの協力関係に影響が及んでいますが、ルビオ飛行士は米ロの間で結ばれた新たなクルー交換協定のもとでソユーズMS-22のクルーの一員となり、今回の打ち上げを迎えました。

関連:ロシア宇宙機関が米ロ飛行士の新たなクルー交換とトップの交代を発表

【▲ ソユーズMS-22のクルー。上から:ドミトリー・ペテリン宇宙飛行士、フランク・ルビオ宇宙飛行士、セルゲイ・プロコピエフ宇宙飛行士(Credit: NASA/Bill Ingalls)】

日本時間9月21日22時54分にカザフスタンのバイコヌール宇宙基地から打ち上げられたソユーズMS-22は、高度を上げつつ約3時間かけて地球を2周した後、日本時間9月22日2時6分にISSロシア区画の小型研究モジュール1「ラスヴェット」へドッキング。同日4時45分にはハッチが開放され、ソユーズMS-22のクルー3名は第67次長期滞在クルーの7名と合流しました。

【▲ ISSロシア区画「ラスヴェット」モジュールのドッキングポートに接近するソユーズMS-22(Credit: Roscosmos/Sergey Korsakov)】

なお、1週間後の9月29日には、2022年3月に到着した有人宇宙船「ソユーズMS-21 “セルゲイ・コロリョフ”」が3名のクルーを乗せてISSを発ち、第68次長期滞在がスタートする予定です。また、10月4日には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士ら4名が搭乗するスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」エンデュランス号による有人宇宙飛行ミッション「Crew-5」の打ち上げが実施され、若田飛行士らが第68次長期滞在クルーに加わる予定です。

関連:若田光一宇宙飛行士が搭乗の「クルードラゴン」10月4日以降打ち上げ

Source

  • Image Credit: NASA/Bill Ingalls, Roscosmos/Sergey Korsakov
  • NASA \- NASA Astronaut Frank Rubio, Crewmates Arrive Safely at Space Station
  • NASA \- Space Station (NASA Blogs)

文/sorae編集部 速報班

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