「幼稚園は訓練を、保護者は把握を」 震災で幼稚園児の子を亡くした遺族が講演

震災で幼稚園児の長女を亡くした石巻市の遺族が講演し、幼稚園側は避難訓練を積極的に行い、保護者も園の取り組みや管理体制の詳細を把握してほしいと訴えました。

佐藤美香さん「目の前にいる子供たちの命、そしてこの笑顔を守るために私たち大人が子供たちを守らなければいけません」

講演を行ったのは石巻市の佐藤美香さんです。22日、仙台市内にある幼稚園の園長や保護者ら、およそ350人が参加しました。

石巻市の私立日和幼稚園に通っていた美香さんの長女愛梨ちゃん(当時6歳)は、大津波警報発令後、送迎バスで高台の幼稚園から海側へ向かい津波に巻き込まれ亡くなりました。

講演で美香さんは、保護者に対し園の防災意識についてや送迎バスの運行・管理体制について詳細に把握することが子どもの命を守るために大切なことだと訴えました。

佐藤美香さん「通われている幼稚園がどれだけ訓練をやっているのか、またその中身はどういったものなのかなと、まず知ってもらいたいなと思います」

そして園長らに対しては、消防法が1年間に2回以上の避難訓練の実施を義務付けているが、2回に留まらず様々な被害を想定し月に1回程度訓練を行ってほしいと述べました。

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