県展津山会場 初日からファン大勢 日本画、洋画、工芸、写真99点

ずらりと並んだ作品に見入るファンら

 「県展」の名で親しまれている県内最大級の公募展「第73回岡山県美術展覧会」津山会場1期が22日、津山市新魚町のアルネ・津山4階市立文化展示ホールで開幕した。初日から多くのファンが訪れ、個性あふれる作品を堪能している。26日まで。

 今年は全6部門に2564点が寄せられ、1275点が入選以上となった。津山会場は上位入賞作や作州地域10市町村の作家の作品256点を展観し、1期は日本画、洋画、工芸、写真の4部門99点を並べている。

 会場には、黒い輪郭線が印象的で、ほのぼのとした店の雰囲気が伝わる同市安井、安井淑彦さんの洋画「居酒屋 福助」(岡山市長賞)や、家の小窓からぼんやりと紅葉の様子が見える美作市友野、安田隆さんの写真「紅葉」(地域奨励賞)などの逸品が目を引く。体中にひし形の文様が施され、表情もどこか愛らしいトラの工芸品もあり、入場者が足を止めて鑑賞していた。

 津山市の主婦(84)は「どの作品も丁寧な描き方で驚いた。ついつい見入ってしまいます」と話していた。

 22日には開会式もあり、桑村功士副市長、前川真一郎山陽新聞津山市社長があいさつし、テープカットで開幕を祝った。日本画で県教育長賞に輝いた加茂町公郷、福見容子さんら作州地域の上位入賞者の紹介もあった。

 午前10時~午後6時。入場料は一般500円(2期は400円)、高校生以下は無料。書道と彫刻の157点が展示される2期は同ホールで29日~10月3日に開かれる。

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