住民のマイナカードに誤って保険証機能を登録 滋賀・栗東市、「想定外」解除できず

栗東市役所

 滋賀県栗東市が、住民女性(50)のマイナンバーカードを誤って健康保険証として使える「マイナ保険証」に登録していたことが22日分かった。市は女性に謝罪した。国によると、登録は解除できないという。

 女性の話では8月18日、マイナポイントが付与される公的給付金の受取口座をカードに登録しようと市役所を訪問。保険証機能は登録したくないと考え、窓口職員に意思を伝えたが、誤登録されたという。

 市によると、職員は本来、タブレット端末の登録画面を本人に確認してもらい登録を進めるが、保険証のひも付けに関する職員の記憶が定かでない、という。

 いったん登録したマイナ保険証が削除できないことに関し、厚生労働省は「削除手順を整備していない。ひも付けによる不利益がなく、こうした(削除)要望が出ると想定していなかった」とした上で「削除の要望が来ており、検討しているが、健康保険組合など保険者の協力が必要になる」と説明している。

 女性は「職員から一言確認があれば防げたはず」と憤る。栗東市総合窓口課は「申し訳ない。申請手続きを進めるに当たり確認を確実に取るように周知している」と話す。

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