観光案内所/土産店/新設駅… 準備に奔走 来県客もてなし、PRへ意欲

「開業まであと1日」。カウントダウンボードの前で記念撮影する人の姿が目立った=長崎市尾上町、JR長崎駅

 「さあ、いよいよだ」-。西九州新幹線の開業を翌日に控えた22日、長崎、諫早、大村3市の沿線自治体では、関係者らが観光案内所や関連施設の準備に奔走。来県客へのもてなしや観光PRに意欲を高めていた。
 JR長崎駅構内でリニューアルオープンする長崎市の総合観光案内所は、スタッフ総出で引っ越し作業。元の場所から約30メートル離れた東口の区画に書類や机などを運び込み、受け入れ態勢を整えていた。スタッフの大嶽まゆみさん(60)は「どのくらい来るか想像つかないけど笑顔で迎えたい」と気合十分。
 近くの長崎街道かもめ市場の土産売り場には、雑貨や菓子など新幹線かもめ関連がずらりと並んだ。開業当日は欠品にならないよう在庫を多めに用意し、スタッフも増やして対応するという。券売機付近に置かれた「開業まであと1日」のボード前で記念撮影する人の姿も目立った。
 諫早市でも、関係者が記念式典やイベントなどの準備、最終チェックに追われた。諫早観光物産コンベンション協会は、新幹線改札口そばのコンビニに地元特産品販売コーナーを開設。地酒や菓子、海産加工品など9社の約50種類が並んでいる。品ぞろえを拡充していく考えで、同協会の澤村正充専務理事は「いよいよ、という思い。開業を契機に地域の観光資源もさらにブラッシュアップし、諫早をPRしていきたい」と意気込んだ。
 大村市に新設される新大村駅と在来線の大村車両基地駅で、周辺施設の竣工記念式典を開催。このうち新大村駅では大石賢吾知事やJR九州の古宮洋二社長ら約140人が出席し、テープカットや市章をモチーフにしたモニュメントの除幕で完成を祝った。園田裕史市長は「本日からの3日間を市民一丸となって盛り上げ、新たな町づくりをスタートさせたい」と力を込めた。


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