観光業界の復活へ熱気 “日本最大級・旅の祭典”が開幕

東京ビッグサイトで9月22日から「日本最大の旅の祭典」をうたったイベントが始まりました。22日・23日の2日間は事業者向けの商談会が開かれています。

東京では4年ぶりの開催となった展示商談会「ツーリズムエキスポジャパン」には全国47都道府県のさまざまな地域がブースを出展し、特産品の紹介など、すぐにでも旅行に行きたくなるような観光PRを旅行関係者向けに展開しています。伊豆奥下田の温泉をPRするブースや、「遍路」の装束を展示した四国のブースなどもあり、来場者に魅力を伝えていました。

そして、旅行の楽しみといえば何といっても各地のグルメです。富山県のブースでは一押しというブランドガニを発見しました。担当者は「富山では紅ズワイガニが有名で、特に高級なものは『高志の紅(あか)ガニ』と呼んでブランド化している。青色のタグ付けをして、よりおいしいものとして区別ができるようになっている」とアピールしていました。富山県ではカニのほかにも寒ブリが旬を迎え、冬休みの旅行の狙い目かもしれません。

また、大人がグルメと一緒に楽しみたいものといえば「お酒」です。九州といえば焼酎のイメージがありますが、福岡県のブースにはずらりと日本酒が並んでいます。担当者は「日本酒というと新潟や伏見(京都府)、灘(兵庫県)が有名だと思うが、福岡の久留米にもたくさんの酒蔵がある。福岡や佐賀は日本酒文化」と話します。

会場には日本だけにとどまらず、世界70以上の国と地域も出展していて、新型コロナの影響で激減した日本からの観光客の誘致に力を入れています。中央アジアにある国・トルクメニスタンのブースでは、色鮮やかな民族衣装も紹介されていました。

今回の展示会では各コーナーの商談ブースが非常に盛り上がっているのが印象的で、ウィズコロナ、アフターコロナを見据えた旅行需要の高まりが感じられました。「ツーリズムエキスポジャパン」は24日・25日の2日間は一般の人たちも来場可能です。

<日本政府 外国人観光客受け入れ本格化へ>

旅行の計画はいつもわくわくするものです。しかし、観光業界の復活はまだ道半ばのようです。

日本政府観光局が公表した8月の訪日客数は16万9800人で、1年前の6.6倍となりました。しかしその内訳はビジネス関係や技能実習生、留学生が中心で、観光業復活の起爆剤と期待される外国人観光客は伸び悩んでいるのが実情です。

政府は1日当たり5万人とする入国者数の上限を撤廃する方向で調整していて、短期ビザの取得免除や個人旅行の受け入れ解禁などを含め、10月にもさらなる水際対策の緩和を実施することも検討しています。

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