<金口木舌>ドラマの見方

 「#ちむどんどん反省会」。NHKの朝の連続テレビ小説「ちむどんどん」を巡り、こんな#(ハッシュタグ)をつけてツイッターなどに投稿することが話題だ

▼演技の駄目出し、脚本への指摘など、とげとげしい言葉が並ぶ。沖縄の日本復帰50年に合わせて制作されながら、沖縄戦や基地問題などに関する描写は少なく「こうあるべきだ」と指摘する声もある

▼「沖縄の冷凍豚肉をまずいと切り捨て」。こんな投稿もあったが、実際にドラマを見ると印象は違った。主人公・暢子が店を立て直すために、仕入れを沖縄の冷凍肉から、兄が働く千葉にある養豚場の豚肉に変えるという話だった

▼実は私は事前に「反省会」の投稿を読み、週末に録画した1週間分の放送をまとめて視聴している。そのためか、批判するほどでもないと思うのがほとんどだ

▼誹謗(ひぼう)中傷でない限り、作品への批評は自由だ。ただ、同じ作品でも見る人や見方が違えば捉え方は変わる。放送は残りわずか。人の意見に惑わされず、自分の目で見て、私なりの「反省会」をしてみたい。

© 株式会社琉球新報社