長崎市内各地で大混雑 駅、車、停留所…開業イベントで交通まひ

長崎駅前では大渋滞が発生し、駅前からバスや路面電車に乗る人も長い列を作った=23日午後4時、長崎市大黒町

 にぎやかに新幹線開業を迎えた23日の長崎市内は、各地で大混雑が起きた。長崎駅構内は券売機前に長蛇の列ができ、駅前から郊外方面に延びた渋滞で交通はまひ。深刻なトラブルは確認されていないが、思わぬ混乱に市民や観光客に疲れの色も見えた。
 雨天の午後、披露されたブルーインパルスの展示飛行。県庁舎(尾上町)周辺の見物客は雨粒をしのげる軒先にひしめき、終了後に駅へ戻る人波は一時身動きが取れないほど。年配の男女は「(長崎)くんちはこれくらい混むね」とうなずき合った。
 飛行に前後して、駅はチケットを求める人であふれた。券売機から構内を横切る行列が二重、三重に発生し、通行人は戸惑いながら間をすり抜けた。JR九州によると、券売機の故障などはなく、操作に不慣れな人が購入に時間がかかり、それが積み重なった結果とみられる。孫のために入場券を買おうと並んだ60代女性は「30分でやっと列の半分。いつになったら買えるのか…」と疲れをにじませた。
 2次交通も混んだ。長崎駅前の路面電車停留所やバス停、タクシー乗車場は人でごった返し、国道は車列がほとんど動かない時間帯も。県警交通管制センターによると、駅前は開業イベントが始まった午前10時ごろから徐々に渋滞し午後2時半~3時過ぎがピーク。南部方向は小ケ倉町付近、北部は文教町付近まで車列が続いた。市内の警察署には路上駐車に関する苦情も目立ったという。
 市内では一時、携帯電話のインターネット通信や通話がつながりにくい状況もあった。

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