数字で見るプホルスの700本塁打 455人の投手から一発は歴代最多

日本時間9月24日、アルバート・プホルス(カージナルス)が敵地ドジャー・スタジアムで行われたドジャース戦で2本塁打を放ち、史上4人目となる通算700本塁打を達成した。バリー・ボンズ(762本)、ハンク・アーロン(755本)、ベーブ・ルース(714本)に次ぐ快挙であり、アメリカ国外出身選手では初めて。また、3000安打と700本塁打の両方を達成したのはアーロンとプホルスの2人だけである。そのプホルスの700本塁打を様々な数字から眺めてみよう。

プホルスは通算455人の投手から本塁打を放っているが、これはボンズの449人を上回るメジャー記録である。ルースはアメリカン・リーグが8球団だった時代にプレーしたため、216人だけ。ただし、6本以上の本塁打を浴びせた投手の数を比較すると、プホルスの2人に対してルースは38人となる。ちなみに、プホルスが455人の投手から1本ずつしか本塁打を打たなかったとしても、カール・ヤストレムスキー、ジェフ・バグウェル、ブラディミール・ゲレーロといった殿堂入りの強打者たちの通算本塁打数を上回る。

プホルスはすでに殿堂入りしている投手から13本のアーチを放っている。最多はランディ・ジョンソンの5本。このほか、グレッグ・マダックスとジョン・スモルツから3本、トレバー・ホフマンとマイク・ムシーナから1本ずつ打った。この5人の殿堂入り投手に対し、プホルスは打率.358の好成績を残している。

プホルスは通算40球場で本塁打を放った。現行の本拠地球場が30個しかないことを考えると、これはキャリアが長かったことの証と言えるだろう。レッズとパドレスの前本拠地球場で本塁打を打った唯一の現役選手であり、モントリオールで本塁打を打ったことのある現役選手はプホルスのほかにミゲル・カブレラしかいない。現行のブッシュ・スタジアムでの120本塁打は最多記録だが、旧ブッシュ・スタジアムでの94本塁打も4位にランクイン。なお、1つの球場で94本塁打以上を放っている現役選手は20人いるが、複数の球場はプホルスだけである(プホルスはエンゼル・スタジアムでも110本塁打を記録)。

プホルスがメジャー1年目から10年連続で打率3割・30本塁打・100打点を達成したことは広く知られているが、カージナルスでプレーしたメジャー最初の11年間で445本塁打を記録。これは2位のエディ・マシューズに46本差をつけるダントツの数字である。プホルスがメジャー11年目終了時点で引退していたとしても、通算本塁打数は歴代43位にランクインする。

プホルスは今季21本塁打を記録。歴代4位のアレックス・ロドリゲス(696本)を抜き去り、通算700本塁打を達成した。42歳以上のシーズンに20本塁打以上を放った選手は過去にボンズ(2007年に28本)だけ。プホルスがマイルストーンに到達するためにはメジャー史上2人目の快挙が必要だったのだ。

プホルスの現役生活の期間(2001年~)に1本以上の本塁打を放ったメジャーリーガーは2482人。30球団の40人ロースター(合計1200人)の2倍以上の数字である。このうち360人は同期間に1本塁打だけ。そのなかにはバートロ・コロン、エリック・ガニエ、フェリックス・ヘルナンデス、ランディ・ジョンソン、グレッグ・マダックスらも含まれている。

最後に通算700本塁打という数字を他の強打者たちと比較してみる。マイク・トラウト(346本)とジョーイ・ボットー(342本)の合計が688本。ジャンカルロ・スタントン(375本)とポール・ゴールドシュミット(315本)の合計が690本。ラリー・ウォーカー(383本)とマット・ホリデイ(316本)の合計が699本。ジョニー・ベンチ(389本)とイバン・ロドリゲス(311本)の組み合わせやアルバート・ベル(381本)とプリンス・フィルダー(319本)の組み合わせがちょうど700本となる。

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