倉敷市が初の「運賃無料デー」 水島臨鉄、路線バス乗り放題

無料デーで路線バスに乗り込む乗客=JR倉敷駅前

 倉敷市内の路線バスと水島臨海鉄道が誰でも乗り放題となる「運賃無料デー」が24日行われた。家族連れらが次々に乗り、レジャーや買い物に出掛けた。新型コロナウイルス禍で利用客が大幅に減少した公共交通を応援しようと市が初めて企画し、運賃を負担した。

 JR倉敷駅前バス停や同鉄道倉敷市駅では乗車を待つ長い行列ができた。家族8人で同鉄道に乗り、遊びに行った公務員女性(32)=同市=は「普段は車で出掛けることが多いが、息子が鉄道とバスが好きなので今回利用した。気候も良く楽しめた」。長男で竹中幼稚園年少の園児(3)は同鉄道に乗るのが初めてで「オレンジ色の列車がかっこよかった」と満足そうだった。

 無料デーは、市内各地の催しに合わせ10月9、16日、11月5日にも実施。JR倉敷駅―岡山桃太郎空港間などルートのおおむね半分以上が市外のバス7路線は対象外。市交通政策課は「近距離でも気軽に乗ってもらえた印象。今後も利用してほしい」とする。

 同様の取り組みは岡山市が昨年11、12月に続き、7~12月の予定で実施している。

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