アロンソのアストンマーティン移籍は「公然の秘密」だったとハースF1代表。去就未定のミックに対して戸惑いも

 ハースF1のギュンター・シュタイナー代表は、フェルナンド・アロンソがアストンマーティンと交渉していたのは「公然の秘密」だったと明かす一方、ピアストリがアルピーヌとの契約を否定したことは予想外だったと語った。

 アストンマーティンは8月1日、わずか数日前にF1引退を発表したセバスチャン・ベッテルに代わり、2023年シーズンからアロンソがチームに加入することを発表した。アロンソはアルピーヌとの契約を延長することが有力視されていただけに、このニュースは衝撃を呼んだ。

 しかし、ハースのチーム代表であるシュタイナーは、アロンソがアストンマーティンとの交渉を進めていることは、パドックでは知られていたことだったと主張する。『RacingNews365』のポッドキャストにゲスト出演したシュタイナーは、アロンソのアストンマーティン移籍に対する反応を聞かれ、次のように答えた。

「ベッテルが去ったときには、フェルナンドがアストンマーティンに話を持ちかけていたのは公然の秘密だったし、私はそれほど驚かなかった」

 アロンソの移籍を予想していたというシュタイナーにとって驚きだったのは、むしろその後に続いたニュースの方だ。アロンソの後任としてアルピーヌからの参戦が発表されたリザーブドライバーのオスカー・ピアストリが、すぐさまその発表を否定したのだ。

9月2日に2023年シーズンからのマクラーレンF1加入が発表されたオスカー・ピアストリ

「私の意見ではピアストリはアルピーヌのドライバーとして見られていた。アルピーヌが彼を育て、このレベルまで到達するのを助けてきたのだから、フェルナンドがチームを去ったとき、彼がアルピーヌのためにF1でドライブするのは当たり前だった」

 ピアストリの一件によりアルピーヌのシートが空けば、シュタイナーもこの騒動に無関係ではなくなる。ラルフ・シューマッハーが『Sky Sport Germany』に対して語ったように、ハースの所属ドライバーであるミック・シューマッハーがアルピーヌに移籍する可能性が生じるからだ。

 シューマッハーは依然として来季の契約を結んでおらず、その去就に注目が集まっている。シュタイナーはポッドキャストが収録された時点ではシューマッハーとの話し合いの場すら設けていないと語り、現状に対する戸惑いを明かした。

「ミックが何をしているのかはよくわからないが、彼とはまだ来季の話をしていない」

「彼は我々と話していないし、我々も彼と話していない。私たちも何がどうなっているのか知りたいんだ」

2022年F1第16戦イタリアGP ミック・シューマッハー(ハース)
2022年F1第16戦イタリアGP ミック・シューマッハー&ケビン・マグヌッセン(ハース)

© 株式会社三栄