憧憬の地 御宿駅【木造駅舎カタログ】外房線03/288

※2022年1月撮影

トップ画像は、外房線御宿(おんじゅく)駅。

高校時代、友人と西伊豆の海岸でキャンプをしていた時に「海は千葉の御宿が最高だよ」と繰り返し聞かされたので「御宿」という地名が50年くらいアタマのどこかに擦り込まれていました。現地に来たのは初めてです。

上総興津駅から国道128号線で御宿駅に向かっていました。勝浦の守谷海岸の風景に思わずレンタカーを駐めてしまいました。たしかに千葉、南房総の海は素晴らしい。この海岸のビーチ(写っていませんが)が白くて美しいのです。

※2022年1月撮影

沖に浮かぶ渡島(わたしま)には赤い鳥居。年に20回、干潮の時には、歩いて島に渡れるのだそうです。ここに勝浦市の観光案内。

※2022年1月撮影

上総興津駅から守谷海岸で小休止して、40分ほどで御宿駅に到着。まだ8:45です。右奥に「観光案内所」があります。

※2022年1月撮影

観光案内所には、駱駝が・・・。御宿海岸には「月の沙漠記念公園」があって童謡「月の沙漠」に登場する「駱駝に乗った王子と姫」の銅像があって町のシンボルになっているのです。「月の沙漠」の作詞をした挿絵画家加藤まさを氏が療養のために御宿海岸を何度も訪れていたことから砂丘のモチーフになったと言われています。

※2022年1月撮影

御宿駅は、1913年(大正2年)開業。1987年(昭和62年)国鉄分割民営化でJR東日本の駅になっています。木造駅舎は、開業以来のものと思われますが建物財産標などは見当たりませんでした。2010年頃現在の塗色で駅はリニューアルされています。それ以前はお馴染みの明るい水色の屋根瓦で駅舎正面右側にキオスクのある駅でした。

※2022年1月撮影

リニューアルで郵便ポストも移動されています。

※2022年1月撮影

友人が何度も言っていた様に御宿海岸はとても人気がある様です。でも筆者が訪問した1月5日の朝には人の気配が希薄でした。

※2022年1月撮影

モダンにリニューアルされていますが寄棟の瓦屋根は変わっていません。

※2022年1月撮影

駅舎本屋正面。

※2022年1月撮影

駅名板にも「月の沙漠」の駱駝と月がデザイン化されています。

※2022年1月撮影

窓口営業時間は9:20~16:10と掲示されていました。構内跨線橋で島式ホームに渡りました。ホームには海女さんの銅像が朝日を浴びています。でも激寒かった。

※タイトルは『木造駅舎』となっていますが、厳密に「構造として木造建築」の駅舎だけをとりあげているワケではございません。あくまでも筆者が気に入った駅舎を恣意的に選ばせていただいています。外観が明らかに木造建築と異なる場合でも、煩雑を避けるためタイトルは【木造駅舎カタログ】のまま進行いたします。悪しからずご了承ください。

※駅などについては『JR全線全駅』(弘済出版社/1997)、『週刊朝日百科 JR全駅・全車両基地01-60』(朝日新聞出版/2012-2013)他を参照しています。

※鉄道撮影は鉄道会社、鉄道利用者、関係者などのご厚意で撮らせていただいているものです。鉄道を撮影する時は感謝の気持ちを伝えましょう。ありがとうございます。

(写真・文章/住田至朗)

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