【DeNA】伊勢と山崎、タイトル獲得なるか 最終戦まで目が離せない戦い

球団記録の41ホールドポイントをマークしている横浜DeNAの伊勢=横浜(立石 祐志写す)

 3年ぶりの2位が決まった横浜DeNAは、選手の個人タイトル争いも白熱している。伊勢大夢投手(24)は最優秀中継ぎ、山崎康晃投手(29)は最多セーブのタイトルが射程圏内。セ・リーグ最多の7試合を残す中、どこまで数字を伸ばすことができるか、最終戦まで目が離せない戦いが続いている。

 3年目の今季、エスコバーとともに勝ちパターンの一角を担い大きく飛躍した伊勢。最優秀中継ぎ投手の指標となるホールドポイント(HP・ホールド+救援勝利)数は41で、1位の湯浅(阪神)とロドリゲス(中日)を1差で追っている。

 9月にホールド、HPの両方で球団最多記録を更新した後も、順調に数字を伸ばしている。獲得となれば初のタイトルで、球団の最優秀中継ぎ投手受賞は2006年の加藤武治以来。01年には木塚投手コーチも獲得した栄誉を手中にできるか。

 快投の背景には後ろで控える頼もしい先輩の存在がある。22日の巨人戦。3-0の八回無死満塁を無失点で切り抜けた伊勢はこう言った。「ヤス(山崎)さんの状態が良いから、前を投げるピッチャーはどんどん攻められる。ヤスさんのおかげもあって抑えられた」

 復活を遂げた守護神もまた、堂々たる成績を残している。ここまで36セーブで、巨人のルーキー大勢と並び3位タイ。1位のマクガフ(ヤクルト)とR・マルティネス(中日)とは、こちらもわずかに1差だ。

 3年ぶり3度目のタイトルだけでなく、自己最多37セーブの更新も視界に入る。史上最年少で通算200セーブを達成したシーズンに、さらに花を添えたい。

 残り試合はクライマックスシリーズ(CS)に向けた調整の要素も出てくるが、「個人成績は選手が築き上げたもの。チャンスがあるなら手放す必要はない」と斎藤チーフ投手コーチ。首脳陣も躍進を支える両腕の勲章をバックアップする構えだ。

© 株式会社神奈川新聞社