ダニロ・ペトルッチがスズキからMotoGPに参戦。ジョアン・ミルは欠場/第17戦タイGP

 9月27日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスに参戦しているチーム・スズキ・エクスターは、9月30~10月2日にチャン・インターナショナルサーキットで開催される第17戦タイGPで負傷しているジョアン・ミルの代役にダニロ・ペトルッチを起用すると発表した。

 ミルは第13戦オーストリアGPの決勝で転倒を喫した際に、右足首の距骨に小さな骨折と、距骨靭帯の損傷が確認され、15日間の安静が必要とされていた。そのため第14戦サンマリノGPを欠場し、渡辺一樹が代役を務めていた。

渡辺一樹(チーム・スズキ・エクスター)/2022MotoGP第14戦サンマリノGP 決勝

 そして9月16~18日に開催された第15戦アラゴンGPでは初日は走行を行っていたが、予選日のFP3を終えた時点で右足の痛みを訴え、予選を前に第15戦アラゴンGPと連戦となる第16戦日本GPを欠場することを発表した。

津田拓也(チーム・スズキ・エクスター)/2022MotoGP第16戦日本GP 決勝

 第16戦日本GPには当初はワイルドカード参戦する予定だった津田拓也が代役としての立場で起用され、ミルのマシンを走らせた。そして第17戦タイGPも欠場することになり、今度はペトルッチを代役で指名した。

ダニロ・ペトルッチ/ドゥカティ・チーム

 ペトルッチは2012年からMotoGPに参戦し、Ioda-Suter、ART、ドゥカティ、KTMのマシンを駆り2021年まで10年間フル参戦したライダーだ。ドゥカティ時代には通算で2勝を含む10度の表彰台を獲得して、2019年には自己最高となるランキング6位につけた。

 2022年には1月にダカールラリーをKTMから戦い、ステージ優勝も経験。その後はAMAスーパーバイク選手権にドゥカティのマシンで参戦し、5勝を挙げてランキング2位となっている。しかし、MotoGPでスズキのマシンを走らせるのは初めてとなる。

「言うまでもなく、チーム・スズキ・エクスターからタイでレースをする機会を得たことは、とても幸せなことだ。このような素晴らしい機会を与えてくれたチームに感謝したい」とペトルッチ。

ダニロ・ペトルッチ(テック3KTMファクトリー・レーシング/KTM450ラリー・ファクトリー・レプリカ)/ダカールラリー2022 ステージ5

「また、この代役を引き受けてくれたドゥカティと現在のチームマネージャーにも感謝したい。GSX-RRはとても速そうだし、勝てるマシンだということもわかっているので、ぜひ乗ってみたい。また、長い付き合いであり、素晴らしい関係を築いているスズキのスタッフとも一緒に仕事をしたいと思っている」

「簡単なことではないと思うから、経験に期待せずにただ楽しみたい。また、MotoGPマシンからダカールバイク、スーパーバイク、そしてまたMotoGPのファクトリーマシンに乗り換えるという、史上数少ないライダーのひとりになれることにも興奮しているんだ!」

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