ファーフス、BMWの開発状況に自信。新型LMDhは「正しい道を進んでいる」/IMSA

 BMW MチームRLLのフルタイムドライバーとして、来季のIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権GTPクラスで新型LMDhマシンをドライブするアウグスト・ファーフスとニック・イェロリーは、BMW MハイブリッドV8がこれまでのテストにおいて有望な進歩を遂げ、箱から出してすぐにでも競争力を発揮することができると考えている。

 ファーフスとイェロリーは先週、同じくBMWワークスドライバーであるコナー・デ・フィリッピ、フィリップ・エングとともにBMW MチームRLLでIMSA GTPの最初のフルシーズンを戦うドライバーとなることがアナウンスされた。

 この4人のドライバーは、ダラーラの次期LMP2シャシーベースの新型LMDhカーが北米に渡る以前に行われたイタリアでのシェイクダウンや、バルセロナとアラゴンでのテスト、これらいずれかに参加しておりヨーロッパのトラックで周回を重ねている。

「まだ初期の段階ではあるが、クルマが正しく生まれたかどうかは感じ取れるもので、僕はこのクルマが正しいと言わざるをえない」とファーフスはSportscar365に語った。

「もちろん、フィーリングが合ってレースに勝てるようになるまでにはまだ時間が掛かるが、僕たちは正しい道を進んでいると思う」

 イェロリーもファーフスの意見に賛同している。彼はBMW MハイブリッドV8がテストの度に継続的な改善がなされていると述べた。

「僕が受けた(このクルマの)第一印象は非常にポジティブだった。もっとも重要なことは、BMWが舞台裏で懸命に働いてくれたおかげでテストの度にクルマが改善されてきたということだ」

「コックピット内でのドライバーのフィット感、一般的なセットアップ、システム面、ハイブリッドシステムと内燃機関との連携など、僕たちがサーキットに出るたびに改善されているんだ」

「だから、この調子でテストを続けていけば、すぐにでも上位を走れるようになるはずだ」

BMW MハイブリッドV8で来季のIMSA GTPクラスを戦うアウグスト・ファーフス

■開発で先行するポルシェのおかげでトラブルを回避

 BMWは、LMDhメーカーとして最初にコースインしたポルシェから6カ月おくれて今年7月からテストプログラムを開始した。

 しかし、どちらのドライバーもこのことが自分たちを不利にしているとは感じておらず、むしろBMWは他のメーカーの初期のテストの苦労から恩恵を受けているという。

「ポルシェは裏でボッシュと一緒に多くの仕事をした。なぜならLMDh車両のハイブリッドモーターがボッシュの共通部品だからだ」とイェロリー。

「最初はいろいろと問題があったはずだが、今はそれが解決されている。僕たちのクルマの開発はボッシュと(ポルシェの)協力のおかげでスムーズに進んだ」

「だから、皆が思っているほど僕たちは遅れていないと思うし、来年1月(に行われるデイトナ24時間)には彼らとホイール・トゥ・ホイールの戦いができることを望んでいる」

 BMWは、同ブランドがDTMドイツ・ツーリングカー選手権で使用してきた『P66/1』を派生させた『P66/3』をMハイブリッドV8に搭載することをアナウンス済みだ。ファーフスはNAエンジンをターボ化させたこのパワープラントが、これまでの開発において新型LMDhカーの信頼性に貢献している可能性が高いことを指摘した。

「正直なところ、大きな問題は起きていない」とファーフス。

「DTMで使用されていた防弾されたようなエンジンのおかげで、2基のターボをプラグアンドプレイで駆動することが可能になった。このエンジンのベースラインは正しく、そのドライバビリティの良さはDTMで証明されているので、多くの負担を軽減してくれる」

「今のところクルマの複雑さを考えると、僕たちが抱えている問題はとても小さいと思うよ」

2023年IMSA GTPクラスに参戦するニック・イェロリー
9月23日にレース用リバリーがお披露目されたBMW MハイブリッドV8(BMW MチームRLL)

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