【漫画】「この物語、壮大過ぎる」未来を予見したリアル&独自世界のSF作品が話題 まるで映画!

個性ある線画のタッチは、フランスのバンドデシネ作家(※フランスやベルギーを中心とした地域の漫画)のメビウスや、ウォールトディズニー。壮大な物語は、SF作家のアルフレッド・ベスターとカート・ヴォネガットなどから影響を受けたという漫画家・イラストレーターのAKiRAさん(@_STARDUSTERS_)。

『STARDUSTERS』第1話(1-1)

類型を感じさせない独自の世界観を持つAKiRAさんは、第55回のちばてつや賞で準入選を果たすなど、商業誌で何度も賞を獲得した実力派。SNSでも個性際立つ作品に魅せられた読者から「かっこよすぎる!」「映画みたい」と称賛の声を浴びる、代表作の『STARDUSTERS』はどのようなきっかけで生まれたのかを、AKiRAさんに話を聞いた。

読者の頭の中で世界観が爆発すればいい

懲役10000年の囚人、キャプテン・サクラや不気味で愛嬌がある宇宙人たちが、消息を絶った海賊集団「スターダスターズ」のお宝の在り処を探し出そうと奮闘する、遠い未来を舞台にしたSF漫画『STARDUSTERS』。未来を舞台にしながら、どこかリアルさが随所に感じられるこの作品はどのような発想から生まれたのだろうか。AKiRAさんによると、「日常の中にSF的なモノを見つけるのが好きなのでみんなが住んでいる日常を自分のフィルターを通して再構築した感じです」と教えてくれた。

『STARDUSTERS』第1話(1-4)

絵やストーリー展開もさることながら、特に印象に残るのが独特なセリフの使い方だ。心に迫る言葉が登場したかと思えば、極端にセリフが少ないページがあったり、意味をなさないフレーズがあったりと、さまざまなアプローチで言葉を操りながら誌面に落とし込んでいく。この点について、AKiRAさんはこのような話をしてくれた。「セリフは、とにかく言外のモノを予感させるように置いています。最終的に、読者のアタマの中で世界観が爆発すれば良いと。また、絵は敢えて情報を省略しまくって記号として描いていますね」

『STARDUSTERS』第1話(1-5)

そして最後に、今後描きたい作品について質問すると、想像通り、独自の世界観を邁進する展望を語ってくれた。「1950〜1960年代くらいの海外SF小説の世界観やアイデアが好きなんです。だけど、あまり一般の人には読まれていないので、そういったテイストの作品を発表していきたいです」。人がやらない独自の世界を追求するAKiRAさんの新作が待ち遠しい。

◆◆AKiRAさんInformation

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(よろず~ニュース特約・橋本未来)

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