2024年1月、簀子(すのこ)小跡地に医療・介護を核にした地域の賑わい拠点が誕生【福岡市中央区】

『福岡大名ガーデンシティ』として生まれ変わる旧大名小学校跡地から西へ1キロ余りの地点に位置する旧簀子小学校跡地では、医療・介護施設などの建設が進んでいます。今回、簀子小学校跡地活用事業としての再開発を紹介します。

旧大名小に続く簀子小学校跡地での大規模な再開発事業

いまから110年前、1912年(大正元年)に当時の大名尋常高等小学校から分離・独立した簀子尋常小学校は戦後、福岡市立簀子小学校になって2014年に福岡市立舞鶴小中学校に統合された。
そして、簀子小学校跡地では現在、株式会社桜十字(桜十字)と九州旅客鉄道株式会社(JR 九州)を事業主とした再開発が進んでいる。

福岡市の簀子小学校跡地活用事業の事業主体に選ばれた桜十字とJR 九州は、地域の賑わいや魅力づくり、災害対策、安全安心の拠点となる病院や高齢者施設、芝生広場、体育館などを建設中だ。

簀子小学校跡地8,500平方メートルの敷地に建設している9階建ての病院棟は100床となっており、慢性期・回復期医療などを桜十字が手掛ける。
同じく建設中である13階建ての高齢者施設棟には、JR九州グループの住宅型有料老人ホームである『SJR大手門』(168室)を開設する。

一方、地域住民も利用できる体育館の建設や3,000㎡規模の広場の整備も進めており、これらの施設は災害時に避難場所として活用していく予定だ。

桜十字グループとJR九州グループが医療・福祉施設を共同開発

同グループでは、事業の基本方針として「地域を支える場所、再び。-Re すのこ-」を打ち出した。
そして、病院棟と高齢者施設棟の2棟のビルを建設し、体育館棟や広場なども整備した複合施設『りすのこスクエア』としていく再開発を提案して採択された。
2021年11月に着工し、2024年1月の開業を目指して建設を進めている。事業期間は2093年12月までの70年間の計画だ。

小学校跡地の再開発としては、旧大名小学校跡地活用事業が先行して2023年3月、『福岡大名ガーデンシティ』として、ザ・リッツ・カールトン ホテルも含めてグランドオープンする。
今後、医療・福祉施設を核にした小学校跡地での新たな再開発として、簀子小学校跡地活用事業は注目を集めそうだ。

『簀子小学校跡地活用事業』概要

事業主 株式会社桜十字、九州旅客鉄道株式会社
管理運営 株式会社桜十字、医療法人愛光会、医療法人福岡桜十字、JR九州シニアライフサポート株式会社
土地所有者 福岡市
所在地 福岡市中央区大手門三丁目315番(地番)
敷地面積 約8,560㎡
全体概要 病院棟「桜十字大手門病院」(慢性期・回復期病床:100床)
「ホスピタルメント大濠公園」(有料老人ホーム:65室)
高齢者施設棟「SJR大手門」(有料老人ホーム:168室)
すのこ体育館棟 (スポーツ空間:約400㎡)
すのこ芝生広場 (約3,000㎡、全面天然芝)
開業予定 2024年1月
事業期間 2024年1月~2093年12月(70年)

参照サイト

桜十字グループと JR 九州グループが医療・福祉で初の共同開発 ずっと住み続けられる安全安心なまちづくりの実現

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