避難所必要な配慮は- 難病患者ら招き研修会

難病患者や障害者から災害時の困り事などの意見を聞いた研修会

 宮崎市・大塚台地域まちづくり推進委員会医療ボランティア部の研修会は22日、大塚台地域事務所であった。自治会役員ら約25人が参加。「避難所での必要な配慮」をテーマに、難病患者や車いすを利用する3人を招いて意見を聞き、「誰も取り残さない防災」への意識を高めた。
 NPO法人「障害者自立応援センターYAH!DOみやざき」スタッフで、重度の肢体不自由がある新坂真子さん(24)は、台風時に自宅や勤務先に避難しているといい、「医療機器や電動車いすの電源確保が必須。ヘルパー支援が受けられるかも不安で避難所に行くのをためらう人もいる」と話した。
 全国パーキンソン友の会県支部長の甲斐敦史さん(61)は「避難所利用を我慢していると自宅が被災する。福祉避難所の存在などを会員に知ってもらう必要がある」、脳性まひによる障害があり、同地域に住む山崎光代さん(60)は「民生委員など地域とのつながりが大事。災害時は自力で避難できない人を気にかけてほしい」と呼びかけた。
 また、宮崎市自立支援協議会暮らし支援部会の坂本智子部会長は、避難所運営について「外見で分からない障害や意思を伝えるのが苦手な人もいる。配慮が必要な人専用の受付を設置し、困り事のニーズを把握して」と助言した。

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