9月27日(火)東京六大学野球秋季リーグ戦 立大3回戦 @明治神宮野球場
4試合を戦って未だ勝ち点がない慶大は、対戦成績を1勝1分としている立大との3回戦に臨んだ。初回に2死一、三塁とすると、三走・朝日晴人(環4・彦根東)がホームスチールを成功させて1点を先制する。しかし4回、2死一、二塁から7番・黒岩陽介(法4・静岡)に適時打を許し同点とされる。中盤以降は両校が必死の継投でピンチを凌ぎ、1―1のまま延長戦に突入する。そして延長10回裏、慶大は2死二、三塁とすると、5番・山本晃大(総4・浦和学院)が右中間席に着弾する3点本塁打を放ちサヨナラ勝ち。慶大は劇勝を飾って立大とのカードを制し、今季5戦目で勝ち点1を獲得した。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 計 立大 0 0 0 1 0 0 0 0 0 0 1 慶大 1 0 0 0 0 0 0 0 0 3X 4
立大バッテリー:池田、宮、●沖-黒岩
慶大バッテリー:増居、渡部淳、○橋本達-宮崎
立大本塁打:
慶大本塁打:山本2号3ラン(延長10回・沖)
◆慶大出場選手
打順 守備位置 名前(学部学年・出身校) 1 [6] 朝日晴人(環4・彦根東) 2 [5] 下山悠介(商4・慶應) 3 [3] 廣瀬隆太(商3・慶應) 4 [8] 萩尾匡也(環4・文徳) 5 [9] 山本晃大(総4・浦和学院) 6 [7] 宮尾将(商4・慶應) 7 吉川海斗(法3・慶應) 7 [4] 古川智也(環4・広島新庄) 8 [2] 宮崎恭輔(環3・國學院久我山) 9 [1] 増居翔太(総4・彦根東) 1 渡部淳一(政4・慶應) H 文元洸成(環4・智辯和歌山) 1 橋本達弥(環3・長田)
ここ4年負けなしと相性の良い立大に対し、慶大は昨日の勝利で連勝を14に伸ばした。しかし初戦は両者決め手を欠き引き分け、2回戦も2―1と紙一重の戦いが続いている。この日は共に第1戦で先発した慶大・増居翔太(総4・彦根東)、立大・池田陽佑(コミ3・智辯和歌山)再び先発のマウンドに立った。
増居は6回1失点でリリーフ陣につないだ
初回、慶大は塁上から池田を揺さぶる。2死一、三塁と先制の好機を迎えると、一塁走者・萩尾匡也(環4・文徳)が盗塁を仕掛ける。その間に三塁走者・朝日が本塁へ生還し、1回戦で9回無失点の好投を許した池田から先制に成功する。慶大先発・増居は初回こそ2安打でピンチを招くもこれを凌ぎ、3回まで立大打線を無失点に抑える。1点リードで迎えた4回表、増居は先頭の3番・西川晋太郎(コミ3・智辯和歌山)に出塁を許すと、2死一、二塁のピンチで7番・黒岩に適時打を浴び同点に追いつかれる。突き放したい慶大打線は走者を出すものの、池田の前に得点圏に走者を置けない展開が続く。
古川は2安打含む3度の出塁を記録した
7回表、好投した増居に代えて2番手・渡部淳一(政4・慶應)が登板する。2死一、二塁とされるも、1番・道原慧(法4・駒大苫小牧)を空振り三振に斬り勝ち越しを許さない。8回からは3番手・橋本達弥(環4・長田)が3連投となるマウンドへ向かった。しかし2安打を浴び1死一、三塁とこの試合最大のピンチを迎える。しかし5番・吉岡広貴(コミ4・広陵)、6番・鬼頭勇気(文2・横浜)を打ち取り得点を与えなかった。投手陣の踏ん張りに応えたい打線だったが、7回、8回と複数の走者を置きながら得点に結びつけられない。9回は両校とも三者凡退に終わり、試合は延長戦に突入する。
3連投のマウンドも3回2安打で凌いだ
延長10回表、橋本達は四球で出した走者を暴投で二塁へ進めてしまい、立大4番・山田健太(コミ4・大阪桐蔭)との対戦を迎える。しかし8球に渡る勝負の末、内野ゴロで打ち取り橋本達がピンチを脱した。その裏の慶大は先頭の1番・朝日が出塁すると、立大3番手・沖政宗(法2・磐城)がバント処理に失敗し無死一、二塁とする。3番・廣瀬隆太(商3・慶應)、4番・萩尾が凡退し2死二、三塁となったところで、打席にこの日無安打の5番・山本を迎える。山本は2球目を強振すると、前進守備の外野の頭を越え右中間スタンドに着弾。劇的なサヨナラ勝利を飾り、立大戦の連勝を15に伸ばすと同時に、今季初の勝ち点1を獲得した。
10回裏の先頭出塁でサヨナラ劇を呼び込んだ
開幕前には「春は野手陣に助けられた」と口を揃えた投手陣だったが、今季は東大1回戦を除き失点を最小限に留めるなど好調を維持している。その一方で、打撃陣は好機で凡退し残塁を重ねるもどかしい展開が続いていた。この日も9回までに残塁8を重ねながらも、最後は主軸打者の山本が勝負強い打撃で、白熱した投手戦を締めくくった。次週は東大3回戦、そして法大とのカードが待ち受ける中、今日の勝利は間違いなくチームの調子を上向ける1勝だ。次戦も好調の投手陣と勝負強い打撃陣の歯車がかみ合った好ゲームを期待したい。
(記事・写真:宮崎秀太)
◆選手コメント
山本晃大選手(総4・浦和学院)
今日も厳しい試合展開でしたが、全員で守り抜き何とか耐えていたので勝ててよかったです。東大3回戦に向け良い準備をしていきます。
ご声援の程宜しくお願い致します!
山本の今季2号は劇的な3ランとなった
◆打撃成績
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 1 [6] 朝日 左安 左飛 一ゴロ 四球 中安 2 [5] 下山 四球 遊ゴロ 四球 投犠打 投失 3 [3] 廣瀬 左飛 右安 見三振 死球 投ゴロ 4 [8] 萩尾 遊ゴロ 一併 遊ゴロ 中飛 三ゴロ 5 [9] 山本 遊ゴロ 左飛 遊飛 四球 右本③ 6 [7] 宮尾 投ゴロ 見三振 二ゴロ 空三振 7 吉川 7 [4] 古川 中安 右安 四球 三ゴロ 8 [2] 宮崎 三直併 中飛 左安 二ゴロ 9 [1] 増居 空三振 二ゴロ 1 渡部淳 H 文元 空三振 1 橋本達 空三振
◆投手成績
投球回数 打者数 球数 安打 三振 四死球 失点 自責 増居 6 23 85 4 2 1 1 1 渡部淳 1 5 19 1 1 1 0 0 橋本達 3 12 48 2 3 1 0 0