安倍氏国葬 長崎県と15市町が弔意 首長・議長7人、国会議員5人参列

県と21市町の対応

 長崎県と15市町は27日、弔旗・半旗の掲揚などで安倍晋三元首相への弔意を表明した。大石賢吾知事ら県内の首長と議長計7人は国葬に参列。本県選出の国会議員は8人中5人が出席した。
 県は雨天のため半旗ではなく弔旗を県庁玄関に掲げ、9市5町が本庁などに半旗を掲揚した。北松小値賀町と同町教委は職員に黙とうを求めた。
 弔意を表明しなかった大村市と西彼長与町には住民から「表明すべきだ」などの意見がそれぞれ数件寄せられたという。記帳所設置などに関する問い合わせを受けた市町もあった。
 首長、議長で参列したのは、大石知事のほか朝長則男佐世保市長(全国基地協議会)、黒田成彦平戸市長(県市長会)、古庄剛佐々町長(県町村会)、中島廣義県議会議長、深堀義昭長崎市議会議長(県市議会議長会)、山口憲一郎長与町議会議長(県町村議会議長会)。
 本県選出の自民国会議員5人のうち加藤竜祥衆院議員(長崎2区)ら4人は出席。加藤氏は「安倍氏の功績を改めて感じた」と感想。北村誠吾衆院議員(同4区)は「けがの治療で医師の外出許可が出ない」として欠席した。
 野党国会議員3人は、国民民主の西岡秀子衆院議員(同1区)が国葬の決定方法を問題視しつつ「凶弾に倒れた元首相のご冥福をお祈りするという一点で」出席した。立憲民主の山田勝彦衆院議員(比例九州)は「強引に開催を決め、国会で誠実な説明がなかった」、末次精一衆院議員(同)は「安倍氏には功罪あり、国葬にふさわしいとは思わない」として欠席した。
 会期中の県議会は自民会派の申し出を受け休会。自民県連3役は長崎市の県連事務所でテレビ中継に合わせ黙とうした。徳永達也幹事長は休会について「安倍氏を安らかに送らせていただきたいとの思いに他会派の協力をいただいた」と述べた。国葬に反対した堀江ひとみ県議(共産)は「世論が二分される中で、県民の代表機関(県議会)が国葬を根拠に日程を変えれば弔意を強制する環境をつくることになる。粛々と開会すべきだった」と批判した。


© 株式会社長崎新聞社