UBE三菱セメント、青森・東通村から事実上撤退 工場停止、設備撤去へ

青森工場の操業停止について記者会見で説明する小山社長(右)と平野副社長=27日、むつ市
来年3月末をめどに操業停止することが決まったUBE三菱セメントの青森工場=同、東通村尻屋

 来年3月末をめどに東通村尻屋にある青森工場の操業を停止するUBE三菱セメント(本社・東京)は27日、同工場の設備を解体・撤去する方針を明らかにし、事実上の撤退との認識を示した。むつ市内のホテルで同日行った記者会見で、平野和人副社長が説明した。また、小山誠社長は「地元関係者の皆さま方には操業停止によりご心配、ご迷惑をおかけすることをおわび申し上げる」と陳謝した。

 同社によると、青森工場はピーク時の1996年度にはセメントを年間約150万トン生産していたが、2021年度は約16万トンと10分の1程度まで縮小していた。工場の敷地面積は約12万3千平方メートルで、借地に建てられている。操業停止後について平野副社長は「基本的には撤去の方向と思っているが、地権者と打ち合わせをした上で検討したい」と述べた。

 従業員53人には、同日朝までに小山社長と平野副社長が操業停止を伝えた。全員を他部署やグループ会社へ配置転換し、雇用を続ける方針を示している。ただ、東通村とむつ市在住者が48人と大半で、配置転換により勤務地が県外になる可能性があるため、個別に希望を聞き取りながら決定するという。協力企業4社の従業員約60人については、協力企業から要請があれば応える姿勢を示した。

 セメントの主要原料である石灰石は、全て同工場に隣接する日鉄鉱業尻屋鉱業所から仕入れている。会見では、日鉄鉱業側への説明は今後行う-とした。

 UBE三菱セメントは、青森工場の操業停止と山口県美祢市の伊佐セメント工場の生産縮小により、「年間100億円程度」(平野副社長)のコスト削減を見込んでいる。

 東通村の畑中稔朗村長は取材に対し「関連企業を含めると雇用はかなりの数になり、影響を心配している。村と議会に経緯を説明してもらいたい」と話した。

© 株式会社東奥日報社