全国初 宮城県が森林への再生可能エネルギー発電設備の新設に独自課税へ

宮城県では、各地で風力発電や太陽光発電をめぐる地元住民との対立が続いています。村井宮城県知事は、森林に再生可能エネルギーの発電設備を新設する事業者への課税を2024年度から新たに導入したいと表明しました。

村井知事「新たな森林を開発して再エネ設備を設置する事業者に課税することにより、経済的な負担が重くなる状況をつくりだすことで森林以外の設置に誘導する」

村井知事は、28日の県議会本会議でこのように述べ、森林に風力発電や太陽光発電、バイオマス発電といった再生可能エネルギーの発電設備を新設する事業者への課税を目指す考えを示しました。

県によりますと、再エネ全般への独自課税は全国的にも前例がないということです。

課税の基準や割合、既存の設備の扱いなどの詳細は今後詰めますが、市町村が決める再エネ促進区域への設置は課税の対象外とする方向です。

県は2024年度の導入を目指していて、新たな課税についての条例案を2023年の県議会に提案する方針です。

可決されれば、導入に向けた総務省との協議が始まります。

県内では、風力発電や太陽光発電をめぐり事業者と地元住民らの対立が各地で起きていて、7月には関西電力が蔵王山麓での風力発電を断念しました。

県北部の奥羽山脈や県南部の阿武隈高地などでも建設反対の動きが広がっていて、県は独自課税で適地への誘導を目指したいとしています。

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