前作からの正統進化にさらなる仕掛けも!「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-」プレイレポート

日本ファルコムが2022年9月29日に発売するPS5/PS4用ソフト「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-」の先行プレイレポートをお届けする。

日本ファルコムが壮大な世界観によって描くストーリーRPG「軌跡シリーズ」。2021年に発売された「英雄伝説 黎の軌跡(クロノキセキ)」以降は、カルバード共和国を舞台として展開している。

そして最新作である「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-(クリムゾン・シン)」では、首都イーディスで起こった猟奇的な事件をきっかけに、新たな展開を見せていくことになる。

今回はゲームの発売に際してゲームの序盤をプレイできたので、筆者が気になったポイントを中心に紹介していく。なお、本作では序盤からネタバレになる箇所も出てくるため、そちらの言及は避けているものの、説明の都合で部分的に触れている点は予めご了承いただければと思う。

軌跡シリーズ特設サイト内「黎の軌跡」ページ

■チャプター形式の進行によるキャラクターの視点の広がり

前作でマフィア組織《アルマータ》がもたらした脅威が過ぎ去り、徐々にその日常を取り戻していたカルバード共和国。しかしながら、冒頭でも紹介した首都イーディスでの猟奇的な事件に端を発し、さまざまな思惑が混ざり合っていく。

ゲームの序盤では、本作の大きな謎を握るグレンデル=ゾルガと緋(あか)のアルテラの暗躍がクローズアップされる。“裏解決屋(スプリガン)”として調査に乗り出すことになる主人公のヴァン・アークライドは、幼馴染であるA級遊撃士のエレイン・オークレールと行動をともにし、徐々にその存在に近づいていく。

前作では騒動の中でアークライド解決事務所の仲間が増えていったのに対し、本作ではメンバーが一時解散になったことで、目的地などの状況に応じてヴァンと行動をともにするメンバーが変わっていくのが面白い。例えば第1部でヴァンはカトル、ジュディスとともにアルマータの拠点だった港湾都市メッセルダムの調査を進めていくことになる。

加えて、本作から導入されているチャプター選択方式も面白い。これはヴァンとその協力者たちがカルバード各地を別々に行動する上で用意されたものだが、それぞれにボリュームがあり、かつ話しがぶつ切りになってしまうこともないため、対象となるキャラクターたちの物語をより集中して楽しむことができる。

第1部では、本作の冒頭から登場することになるスウィンとナーディア、そして彼らをサポートするかたちでエレインが加わり、首都イーディスでのエピソードが展開される。この組み合わせでどのようなやり取りが楽しめるのかももちろん気になるところだろうが、ヴァンがイーディスにいないからこその展開もあり、振り返った時にしっかりとお互いのチャプターの連動性を感じさせてくれる。

本作でもヴァンが中心となるのは間違いないだろうが、その上でストーリー展開に応じてどのようなキャラクターが介入していくのか、行動をともにするのか、それとも別行動でヴァンたちとつながっていくのか――想像力を膨らませる仕組みになっているように思う。

■前作の課題を解消して遊びが拡張されたバトルシステム

従来の軌跡シリーズと比べても、「黎の軌跡」ではシステムにさまざまな変更が加えられていた。もちろんゲームの面白さにつながっているものが多かったが、その一方でシステムとしての成熟度という点ではまだまだ改善の余地が感じられたのも確かだ。

そうした部分に対して「黎の軌跡II」では明確な進化を提示してくれた。まずはバトルシステムについて、かいつまんでいくつかの要素を紹介していこう。

前作をプレイした人はご存知の通り、本作のバトルシステムはフィールドバトルとコマンドバトルをシームレスに切り替えながら戦うものとなっている。前者はアクション的なプレイフィールを楽しむことができ、後者は軌跡シリーズ伝統のコマンド型AT (アクションタイム) バトルを継承したかたちだ。そして本作では、それぞれのバトルにおいていくつかの要素が追加・調整されている。

フィールドバトルについては、新たに△ボタンの長押しによってキャラ固有のアーツを繰り出すことができるようになった。EPを30消費すること、一度発動するとクールタイムが発生する点は注意する必要があるものの、遠距離かつアーツによる攻撃が有効な敵に対しては確実に機能するものになっている。フィールドバトルの基本戦術が先手必勝であることを考えても、初手の選択肢は格段に広がったと言えるだろう。

さらに、テクニカルな遊びとしてフィールドバトル中、敵の攻撃をジャスト回避した際に出現するアイコンが表示されている間に△ボタンを押すことで、ほかのパーティメンバーに操作が切り替わりつつ、チャージアタックで対象の敵を攻撃する「クロスチャージ」が追加された。切り替わったメンバーは一定時間攻撃力が強化されるなどのメリットもさることながら、フィールドバトルでパーティメンバーを有機的に活用するという意味でも大きな変化のあるシステムだ。

コマンドバトルに関しても、前作からのフィードバックが着実に反映されている。前作で分かりづらかった行動順の表示、演出的な部分での細かな強化を施しつつ、ベースとしては前作で目指したであろうスピード感のあるバトルは維持されている。

分かりやすい変化として、Sクラフト発動時のカットインが追加されている。

スピードアップの面で一役買いそうなのが、本作で新たに追加された「EXチェイン」だ。これはコマンドバトル中、相手をスタンさせた上で仲間とのスクラム&シャードブースト状態になっていることで発動可能。通常攻撃、もしくはクラフトでの攻撃によって、スクラム状態のメンバー同士の得意技で一斉攻撃を行い、周囲の敵を巻き込んで大ダメージを与えることができる。形勢を大きく変える一手として活用していきたいところだ。

ただし、前作で恐らくやっていたであろうSブレイクの乱発が本作ではできない点は注意してほしい。シャードブーストをフルブースト状態にした際に1度きりの発動となるので、使いどころは考えておく必要があるだろう(もちろん再度フルブースト状態にすれば再び発動可能)。

繰り返しになるが、総じて前作で課題だった部分を本作ならではのアプローチで洗い出したものとなっている。特にフィールドバトルに関してはよりアクティブなアクションとしてのバランスが意識されている。ボス戦は基本コマンドバトルにはなるものの、それ以外の場面ではフィールドバトル中心、コマンドバトル中心、フィールドバトルとコマンドバトルの併用と、プレイヤーによって遊び方が大きく変わってきそうだ。

■そのほかにも飽きさせない新システムが多数!

バトルそのもののシステム的な拡張以外に、本作ではヴァンが請け負う4spgやメインストーリーの進行においても、さまざまな要素が追加されている。ここでは筆者が体験したもののみになるが、簡単に紹介しておこう。

軌跡シリーズは基本的にクエスト(本作においては4spg)の受注→調査→解決という流れが基本となり、足で情報を稼ぐのがベースとなっているが、本作では請け負った内容に応じたミニゲームが用意されている。

登場頻度が比較的高い尾行は、調査の中で怪しいと思った相手がどこに向かうのか後をつけるものになっている。少し近づくだけでも簡単に怪しまれてしまうので、ところどころで遮蔽物に隠れつつ、見失わないように追いかけていく。

思った以上に厳しめなバランスにはなっていて、クリアするのにも一苦労だが、ヴァンたちの調査を体験するという意味でも面白い。ちなみに、たとえクリアできなかったとしてもそのまま進めることも可能なので安心してほしい。

加えて、シリーズおなじみの釣りが復活しているほか、ヴァンのホロウコアである「メア」や、カトルと行動を共にする導力ドローン「FIO」が活躍するミニゲームなども用意されている。これらの要素が加わることで、調査の流れがルーチンワークにならず、ゲーム進行においても刺激が味わえるのは嬉しいところ。

また、やりこみ要素になりそうな「お伽の庭城(メルヒェンガルテン)」にも注目。こちらは仮想空間上に再現されたエリアを探索し、一定の区画を進んだ先に待つ強敵に挑むというゲームサイクルだが、本編で別行動をしているキャラクターも含めて自由にパーティを編成できることから、「創の軌跡」での「真・夢幻回廊」の探索部分をイメージしてもらえると分かりやすいだろう。エリアもゲーム進行に応じて解放されていくようなので、本編ストーリーのちょっとした合間にプレイしてみるのも良さそうだ。

■ゲーム内に用意された驚きの仕掛けもお楽しみに!

ここまでの内容を踏まえても前作から多数の要素が追加されていることが分かると思うが、ゲーム内ではプレイヤーを驚かせる仕掛けも序盤から用意されている。実はこれがシステムとしても機能するものではあるのだが、ネタバレを避けずに説明するのは難しいため、こちらのスクリーンショットから想像してもらえればと思う。

ヴァンとその仲間たちの物語として描かれた「英雄伝説 黎の軌跡」と比べても、本作「英雄伝説 黎の軌跡II -CRIMSON SiN-」は物語を描く上でも新たな試みが盛り込まれた意欲作だ。いよいよ発売ということで、ぜひ楽しんでほしい。

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