青果卸の金港青果が11月30日解散へ 横浜市中央卸売市場の老舗

 東京商工リサーチ横浜支店によると、横浜市中央卸売市場で長年青果卸を手がける金港青果(同市神奈川区)は存続期間を11月30日までとし、解散することを決めた。今月24日に開いた株主総会の決議で、関係先への影響を最小限にするべく、2カ月間の残務処理を経た上で精算手続きに入る予定。

 同社は1947年の創業で、同市場では横浜丸中青果(同)と並ぶ青果卸の双璧だが、近年は産地からの仕入れ値と仲卸への売値で利益確保がままならず、市場外流通の拡大など流通構造の変化もあって、赤字体質に陥っていた。

 最盛期の1992年3月期は売上高533億円を計上したが、この数年の売上高は200億円余りに縮小し、4~5億円の営業赤字が続いていたという。

 解散の決定に伴い、横浜市は取引先の仲卸業者や個人事業主などを含め、資金繰りや経営全般の相談を受け付ける。金港青果の従業員140人に対しても求職・雇用に関する専門窓口を紹介する。市によると取引先の仲卸業者は29社、青果の売買参加者は個人を含め634者。

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