那覇市がパートナーシップを拡充 同性カップルの子、高齢者も「家族」に

 沖縄県那覇市は28日、同性カップルを公的に認めるパートナーシップ制度を拡充し、それぞれの3親等以内の子や高齢者も「家族」と見なす「パートナーシップ・ファミリーシップ登録」制度を10月1日から始めると発表した。県内初で、未成年者だけでなく高齢者も家族と見なす仕組みは全国的にも珍しいという。城間幹子市長は「多様な家族の在り方に対する理解がさらに進むことを期待したい」と話した。

 那覇市は2016年からパートナーシップ登録制度を始め、28日時点で44組が登録されている。

 一方、パートナー関係の2人以外は対象とならず、同居する近親者が一つの家族としてサービスを受けられない課題があった。

 当事者への聞き取りでは、保育園の送迎や、医療機関で病状説明や緊急連絡を受けられないといった声があったという。

 仲本達彦総務部長は制度拡充により「子を含めてファミリーと捉えることが、当事者の息苦しさ解消につながる。民間のより柔軟なサービス展開も期待したい」と話した。 (知念征尚)

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