ひつぎに大分県産スギ材、森林資源を有効活用 豊後大野市のNPOが製作【大分県】

県産のスギ材を使って丁寧にひつぎを作る従業員の元大工や家具職人ら=豊後大野市大野町大原
元大工や家具職人らが県産のスギ材を使って丁寧に作ったひつぎ

 【豊後大野】豊後大野市大野町大原のNPO法人「豊後」(甲斐隆昭理事長)は、国内では珍しいひつぎの製作に取り組んでいる。県産のスギ材を使って年間約千個を作り、大分、熊本両県に出荷。流通品のほとんどを中国からの輸入品が占める中、雰囲気や香りがいいと好評で年々、取り扱う葬儀場が増えているという。

 法人は森林の荒廃や林業の衰退が進む中、森林資源を有効に使って林業支援や地域活性化につなげよう―と2014年に設立。廃校になった旧大野西部小の校舎や体育館を市から借り上げ、生産拠点にしている。

 同法人によると、ひつぎは燃やす物なので安くてもいいと思われがち。どこで作られたのか気にする人は少なく、国内で商業的にひつぎを生産している事業者や団体はないとみられる。

 製作は元大工や家具職人ら4人の従業員が手作業で、スギ板を加工して仕上げる。一般の流通品と違い、木目がきれいに見えるのが特徴。多くの人が使えば相当量の木材消費が見込め、地域の産業発展や雇用を生み出すことも期待できるという。

 小野仁志副理事長(41)は「県産材を選択することは持続可能な未来につながる。どこにでもあるスギを使い、山や自然、林業を守るモデルケースとして全国に普及させたい」と意気込んでいる。

 問い合わせはNPO法人豊後(0974.34.2255)。

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