栃木県選手団は過去最多474人 パラリンピック経験3人 障スポ開幕まで1カ月

高松義伸

 栃木県は28日、10月29~31日に開催される第22回全国障害者スポーツ大会「いちご一会とちぎ大会」の本県選手団を発表した。個人・団体計14競技に選手298人、役員176人、過去最多の計474人が参加する。2019年茨城大会は台風19号の影響で中止に。新型コロナウイルス禍で20年鹿児島大会は延期され、21年三重大会も中止となった。4年ぶりの開催まで29日で1カ月。精鋭たちは、鍛え続けた技術で頂点を目指す。

 3人がパラリンピックへの出場経験がある。車いすバスケットボールの小山市、高松義伸(たかまつよしのぶ)は昨年の東京大会の銀メダリスト。タイ・プーケットで今月行われた男子のU23(23歳以下)世界選手権では初優勝し、世界レベルのプレーが観客を魅了する。

 車いすバスケの宇都宮市、増渕倫巳(ますぶちともみ)は12年ロンドン大会に出場したベテラン。高松ら後輩の育成にも力を注ぎ、支柱としてチームを引っ張る。

 矢板市、加治佐博昭(かじさひろあき)は08年北京大会でマラソンの視覚障害者部門へ出場した。一緒にロープを握る伴走者の豊島聡(とよしまさとし)が目となって800メートル、1500メートルで二人三脚の走りをみせる。

 このほか、車いすバスケでは5月のアジアオセアニア選手権に女子日本代表として出場した宇都宮市、大森亜紀子(おおもりあきこ)も選出された。

 最年少は14歳の真岡市、杉田奏斗(すぎたかなと)(知的)。陸上200メートルと100メートルで自己ベスト更新を狙う。最年長は79歳で大会を迎えるフライングディスクの栃木市、坂本邦雄(さかもとくにお)(身体)で、投げる飛距離や正確性を競う。

 国際大会で活躍する卓球の宇都宮市、薄井(うすい)えりか(知的)や、水泳の佐野市、大島茄巳琉(おおしまかみる)(身体)、アーチェリーの足利市、大塚忠胤(おおつかただつぐ)(身体)らも名を連ね、金メダルを目指す。

増渕倫巳
加治佐博昭

© 株式会社下野新聞社