元気寿司が部長を懲戒解雇 不適切支出問題で 社長交代、藤尾会長兼任に

 すしレストランチェーンの元気寿司(宇都宮市大通り2丁目)は29日、新店舗の建築工事に関連し不適切な支出をしていたとして、担当部長を28日付で懲戒解雇したと発表した。代表取締役社長の法師人尚史(ほうしとたかし)氏を取締役執行役員とする人事も発表した。新社長には、親会社でコメ卸最大手の神明ホールディングス(神戸市)社長藤尾益雄(ふじおみつお)氏(57)が就く。藤尾氏は現任の元気寿司代表取締役会長を兼ねる。

 異動日は29日付。理由について同社は「今回の事態を受け、コンプライアンスを含めた経営体制を強化するためで、(法師人氏の)引責ではない」とした。

 不適切支出の疑いを巡り、同社は5月、弁護士らで構成する特別調査委員会を設置した。8月に公表した調査結果によると、前担当部長は店舗開発に関する業務で不適切な支出を行い、取引先の外部業者からバックリベートを受領していたとされる。同社は「社内規定に違反している」と判断、懲戒処分に踏み切った。刑事告発または損害賠償請求については、引き続き検討するという。

 同社は「関係者の皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを改めて深くおわび申し上げる」としている。

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